弘前市立郷土文学館では、下記のとおり展示替え休館とさせていただきます。
皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承いただきますようお願い申し上げます。
展示替え休館 令和7年3月22日(土)~3月31日(月)
弘前市立郷土文学館
第48回企画展「文学紀行-青森県の名湯」開会中
令和6年4月1日(月)~令和7年3月21日(金)
幸田露伴、田山花袋、若山牧水、竹久夢二……、明治以降、名だたる文人墨客が青森県の温泉地を訪れ、その魅力を詩情豊かな文章に書き綴ってきました。滾々と湧き出る温泉、人里離れた閑静な宿、情緒あふれる街並み、得も言われぬ山水の美観・奇観……、温泉地ならではの風景が〈旅人のまなざし〉で情感豊かに描かれ、日ごろ見慣れた景色が新たな魅力をもって迫ってきます。また、青荷温泉の丹羽洋岳、大鰐温泉の増田手古奈のように温泉地に暮らした文人や、故郷から遠く離れた蔦温泉を終の棲家とした大町桂月のように、〈生活者のまなざし〉で温泉地を描いた詩文にもまた心惹かれるものがあります。
本展は、これらの文学作品、紀行文などを通して、本州最北端・青森県の温泉地の魅力にあらためて迫るものです。
第49回企画展「生誕90年 寺山修司-放たれた歌」開会予定
令和7年4月1日(火)~令和8年3月21日(土)
昭和29年、寺山修司は「チェホフ祭」で『短歌研究』の「第二回五十首応募作品」特選を受賞、33年には第一歌集『空には本』を上梓、歌壇の寵児となりました。まさしく〈歌は放たれ〉、彼の歌は現代短歌の地平を切り拓きました。寺山に続いて新しい有力歌人が登場し、青森県からもすぐれた歌人が生まれました。
この企画展では、寺山の第一歌集『空には本』に光を当て、改めてその魅力に迫ります。そして、角川短歌賞を受賞した青森県ゆかりの歌人の第一歌集・受賞作品-江流馬三郎(中村雅之)歌集『縦走砂丘』(昭和49年)、梅内美華子歌集『横断歩道(ゼブラ・ゾーン)』(平成6年)、渡邊新月作品「楚樹」(令和5年)をとりあげ、現代に〈放たれた歌〉の魅力を紹介します。さらに、明治・大正期に遡り、新しい短歌に向かう青森県歌壇黎明期の情熱と息吹を概観します。
寺山修司は、昭和10年に弘前市に生まれ、今年が生誕90年にあたります。この節目の年に、寺山によって〈放たれた歌〉の意義を浮き彫りにします。
スポット企画展「新収蔵資料展」開会中
令和7年2月26日(水)~4月14日(月)
(令和7年3月22日~31日は展示替え休館)
坂田二郎(明治42年~平成3年)はアメリカのサンフランシスコに生まれ、小学校から旧制高校までを母の郷里・弘前で過ごしました。東京帝国大学を卒業し、新聞連合社(のちの「同盟」「共同」)に入社。記者として社会・政治・外交の第一線で活躍しました。昭和12年に日中戦争が勃発した中国に渡り、17年からはソ連特派員として独ソ戦の死闘と太平洋戦争を観望。27年には欧州移動特派員として戦後モスクワ一番乗りを果たし、スターリン末期のクレムリンを報道しました。その後、NHK解説委員として30年にわたりニュース解説を担当し、国際ジャーナリストとして50年の足跡を残しました。
本展は、坂田のご遺族から近年寄贈された資料を展示し、国際ジャーナリスト・坂田二郎の活躍を概観するものです。
次回スポット企画展「没後50年 棟方志功と津軽文士」開会予定
令和7年4月16日(水)~7月7日(月)
世界的な版画家・棟方志功が手がけた、葛西善蔵・福士幸次郎・高木恭造・太宰治・今官一ら津軽文士ゆかりの作品や本の装丁を紹介します。
陸羯南(安政4年~明治40年・弘前市)は、日本が近代化を大きく推し進めた明治の時代、苦難の前半生をたどりながらも、大日本帝国憲法発布のその日に新聞『日本』を創刊。高い理想を掲げ、その実現のために格闘し、〈独立不羈〉のジャーナリストとして、日本の言論界に大きな足跡を残しました。
令和5年、弘前市教育委員会から刊行された『マンガふるさとの偉人 陸羯南』は、マンガ家・仁山渓太郎さんの手によって、羯南が生きた激動の時代とその生涯が生き生きと描かれた1冊です。
第48回企画展「文学紀行-青森県の名湯」の図録を1冊1,000円で販売しております。
ぜひこの機会にお買い求めください。
「北の文脈文学講座」は、企画展に関連した内容を中心に、文学や展示資料への理解を深める催しとなっております。
「ラウンジのひととき」は、朗読やミニコンサートなど気軽に参加できる内容となっています。
事前申込制(先着20名)です。お申込は、お電話(0172-37-5505)または文学館窓口まで。
「文学忌」は弘前ゆかりの作家11人の各忌日に行い、忌日の前後1週間にはその作家の特別展示をロビーで開催いたします。
また、弘前ゆかりの作家を広く知っていただくため、忌日は無料開館いたします。
弘前の文学者の文学碑の紹介や略図をまとめた『弘前の文学碑マップ』を作成しました。観光や散策のお供にご利用ください。(現在品切れ中につき、文学館での無料配布を一時中断しています。)