紙本著色元三大師縁起絵巻・慈眼大師縁起絵巻

本作は、天台宗における重要人物である2人の事跡を絵と詞書で表した高僧絵伝(こうそうえでん)である。

住吉具慶(すみよしぐけい)により17世紀後半に描かれた絵巻の原本は上野寛永寺所蔵で、五代藩主信寿の命により、享保10年（1725）に新井常償(あらいつねさと)ら藩お抱え絵師5名よって模写されたものである。

3巻分が失われた原本に対し、全9巻が完備するのみならず、競作という点で各絵師の技量を知ることができ、極めて貴重である。

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