【1】6次産業化とは何か
元来のしくみでは、農業者(1次産業)の仕事は農産物を生産し、出荷するところまでと考えられてきました。しかし、輸入農産物の増加などの厳しい環境の中で、生産物の価値を高めることで、農業者の所得(収入)を向上していく必要が出てきました。
そのような中で、農業者が生産だけでなく、食品加工(2次産業)、流通・販売(3次産業)にも取り組み、所得向上を図るしくみが生まれました。それを「6次産業化」と呼んでいます。
農林水産省によると、「6次産業」という言葉の6は、農業本来の1次産業だけでなく、2次産業(工業・製造業)・3次産業(販売業・サービス業)を取り込むことから、1次産業の1×2次産業の2×3次産業の3のかけ算の6を意味しています。
【2】加工品を開発するには
6次産業化に取り組むためには、自分の生産する農産物を使って加工品を作り出すことになりますが、それには様々な課題を解決する必要があります。
◆商品を考える
一言に商品を考えると言っても、何の農産物を使った商品を作るのか、どんな商品を作るのか、誰をターゲットにした商品にするのか、パッケージのデザインはどんなものにするのかなど、たくさんのことを考える必要があります。実際に動き出す前に、自分でどのようなものが作りたいのかというイメージを固めることが重要です。
◆販売価格、販売利益を考える
商品を作り出しても、それを販売することで利益が生まれなければ所得向上にはつながりません。商品を作るのにどれくらいのコストがかかるのか、それを販売することでどれくらいの利益が生まれるのかなどを考えて、販売価格を設定する必要があります。また、価格設定の際には、どのくらいの価格なら消費者は買ってくれるのかということも考えなければいけません。
◆販売先、販売方法を考える
作り出した商品をどのように売っていくのかは、利益に直接関係してくる問題です。自分で販売するのか、どこかに卸売するのかによって、利益率や売れ行きも変わってきます。
◆商品のPR方法を考える
どんなにすばらしい商品を作っても、その良さが消費者に伝わらなければ、たくさんの商品の中から自分の商品を選んではもらえません。商品のPR方法を考えることは、商品を考えることと同じくらいに大切な作業です。自分が考えたターゲットに対して、どんなPR方法が有効なのかということも考える必要があります。
【3】商品を開発したいけれど方法ががわからない
商品を開発するには、上に書かれているようなたくさんのことを考える必要がありますが、それを一人で考えるのは容易ではありません。そのような農業者の皆さんのため、国、県、市町村では、さまざまな支援体制を作っています。
◆市町村窓口
弘前市では、6次産業化に関わる相談は農政課で承っています。国、県の様々な情報が寄せられますので、それらの情報提供を行うことができます。
◆県相談窓口
青森県では、「食」産業の充実・強化を着実に推進するため、「食」産業データベースを活用したマッチング相談や各種支援制度の紹介、専門家による現地指導など、食産業に関する個別案件を幅広く支援する「農商工連携食産業づくり相談窓口」を設置しています。
農商工連携食産業づくり相談窓口の詳しい内容はこちら※外部リンク
【4】6次産業化に関する補助事業
6次産業化に挑戦する農家の皆さんを支援するために、農林水産省で補助事業を行っています。詳細については、下記担当までお問い合わせください。
農山漁村発イノベーション推進事業(農林水産業)※外部リンク
担当 農政課 農産係
電話 0172-40-0504
ファクス 0172-32-3432