桜の管理「弘前方式」
【STORY85】桜の管理「弘前方式」
弘前公園の桜が美しいのは、りんご栽培で培われた技術があってこそ。
日本一のりんごのふるさと弘前市には130年を超えるりんご栽培の歴史に裏付けられた、日本一の技術が引き継がれています。りんご栽培の最も重要な作業のひとつに「剪定」があります。
この剪定と施肥、施肥、薬剤散布という「弘前方式」の三つの基本に、根の病気に対する積極的な外科手術、幹から伸びる不定根の保護、そして土壌改良という新たな管理技術を加え、弘前方式は進化してきました。
これにより、本来寿命60年ともいわれるサクラが、100年を超えてもなお、見事な花を咲かせています。この管理方法は、全国の手本ともなり、数多くの桜の管理者がその技術を学ぼうと弘前を訪れています。
弘前公園のさくらは、約50品種、2600本。ソメイヨシノを中心にヤエベニシダレやシダレザクラなどが咲き誇ります。園内のサクラは、ソメイヨシノの場合、樹齢100年を超えた老木でも1つのツボミから咲く花の数が5個から6個と多いのが特徴です。満開の枝をじっくり眺めてみると花にボリュームがあり、優美な桜は日本一の徹底した管理から生まれていることがわかります。