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インタビュー1 成田 陽平さん(36歳)

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農家とは無縁だった愛媛県出身の成田さんは、農家の女性と婚約したことをキッカケに就農。これまでの経緯や、相馬と農家の魅力についてインタビューしました。

 

ボウリングに明け暮れていた学生時代。

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成田さんは元々愛媛県出身の方ですよね。どうして相馬に来て、農家になったのですか?

 

愛媛で高校を卒業した後、とにかく一人暮らしがしたくて。場所はどこでもよかった。香川でも東京でも。受験をしていく中で、弘前の大学が受かったので青森に来ました。

 

あ、では最初は相馬じゃなかったのですね。

 

ですね。代官町という所に住んでました。東京の代官山が好きなので(笑)相馬はその時知りませんでしたね。

 

相馬との出会いは何だったのですか?

 

当時、とにかくボウリングにハマっちゃって、一時期プロを目指そうと思ってたくらい夢中でしたね。ボウリング場でバイトして、そのまま正社員になりました。そこで働いていたら、まぁ、今の奥さんが正社員で入ってきたのです。それでよくよく聞いてみたら、実家が相馬の農家さんだった訳です。

 

あぁ、そういうこと。ということは…。

 

そう、婿取りですよね。就農が結婚の条件。正直、自分の生き方に農業という選択肢はなかったけど、結婚したかったから、なりました。

 

初めてだらけだった相馬の生活。

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では相馬の生活も、農家としての生き方も初めてだった訳ですね。全く違う環境に飛び込んだと思いますが、実際に住んでみてどうでしたか?

 

まずは雪ですよね。愛媛で育ったこともあり、最初は雪が積もっている光景を見て感動しました。カメラ撮りましたもん。あとは寒いし、朝は早いし。あとは「りんごってこんなに美味しい食べ物なんだ」って思いましたね。

 

なるほど。なんというか、不安はなかったのですか?

 

ありましたよ、不安だらけ。仕事も分からなければ、人も分からない。まずは人を覚えなきゃって思って、とにかく色々な組合や団体に入りました。結果、そこで出会った人たちに助けられましたね。

 

最初から馴染めたのですか?

 

幸いにも馴染めましたね。実は組合や団体も、「来いよ」って声かけてくれて入ったものばっかり。新人やよそ者を無下にしない人たちで、お酒も好きだったし、その場ですぐに話ができた。やっぱり相馬の良いところって、「人」かなと。地区外の人から、「相馬ってみんな仲良いよね」ってよく言われるんです。村時代からの絆が強いんですかね。

 

成田さんは今、相馬地区の青年部部長ですよね。こういうのって地元の人が歴代務めてきたと思うのですが…。

 

部長になるかならないかは、大体年齢で決まっているんですけどね(笑)でも、先輩なり近い人がいつも声をかけてくれて、中心に招き入れてくれた。そういうところも相馬の良いところだと思ってます。

 

のんびりした時間がほしい僕には合っている。

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初めての農作業はいかがでしたか?

 

お義父さんが師匠だったのですが、色々と教えてもらいました。雪降ってからのりんご採りとか、雪降りの中の作業、朝が早い、寒いとか、辛いこともあった。だけど、今思えば全然大したことないって思えるんだけどね(笑)

 

休みの日は何をしていますか?

 

ゴロゴロしたり、一人で買い物行ったりしていますね。冬はまとまった休みが取れるので、実家にも帰ってます。
あとは、冬の剪定もしてますね。ウインタースポーツ感覚でできるし、好きでやってます。

 

 

実際にやってみて、農家の魅力って何だと思いますか?

 

「モノ」を作る喜びを味わえること。上下関係なく仕事ができること。時間に融通が利くこと、ですね。大きな収入を得ている訳ではないけれど、のんびりした時間がほしい僕には合ってますね。ストレスが全く溜まらないですから。あ、最近ストレス溜まることあった。この間の爆弾低気圧ですね(笑)毎年強い風が吹く日はあるんだけど、あんなにりんごが落ちたのはショックでした。

 

最後に、相馬で農業をやりたいと思っている人へメッセージお願いします。

 

相馬は豪雪地帯だし、確かに冬は寒いです。だけど、人は暖かい。結局は「住めば都」ですから。みんなが助けてくれるし、寒暖差の激しい相馬の気候だから生まれる、食べたことのないくらい美味しいりんごを自分が作る喜びを味わえると思います。

 

ありがとうございました!

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