こんにちは、加賀新一郎隊員です。
GW突入三日目となった4月29日(月・祝)、沢田地区の沢田神明宮に
隣接している炭俵工房で、ミニ炭俵づくりのワークショップを行いました。
かつて沢田地区は木炭焼きを主産業としていました。
おもにナラの木を焼いた沢田の木炭は固くて火持ちのいい良質な炭として
重宝されたそうです。焼いた炭を街や炭鉱に運ぶため俵に詰めたものが
炭俵です。エネルギー源の変換などによって炭焼きは徐々に減っていきましたが、
それでも沢田では昭和40年代まで木炭焼きが行われていたそうです。
今回、講師を務めてくれた方々のひとり、田中昭代さんも若いころは、
一つ10数キロもある炭俵を背負って何キロも運んだそうです。
沢田を支えた産業の記憶を後世に伝えようと、30数年前から始められたのが、
ミニチュアの炭俵、すなわちミニ炭俵づくりです。いまではいろんな地域でミニ炭俵が
つくられていますが、沢田のミニ炭俵が元祖といってもいいほど歴史があります。
そのミニ炭俵づくりを開始時からつくり続けているのが今回の講師、
大澤ハキさん、大澤キミさん、そして田中昭代さんの
“ミニ炭俵つくり隊”(正式名称ではありません)です。
ワークショップといっても、今回は沢田地区のお年寄りの“居場所づくり”を
かねたもので、おしゃべりしながら、お茶を飲みながら、お菓子をつまみながらの
のんびりとした集いで、参加者もごく近しい人たちに限ったもの。
そのなかに、この4月に岩木地区の地域おこし協力隊に着任した
伊谷翼隊員もいました。竹細工の技術承継をミッションとする伊谷隊員らしく、
いざ作業が始まると熱中して取り組みだしました。
刈り取って乾燥させた細めの萱を、「こも編み機」という台で編んでいきます。
ちなみに「こも編み機」は、水木在家在住の山崎隆穂さんの手作りだそうです。
萱を編むのはコツさえつかめばなんとかなるものの、
細部の結びつけや上底下底のおさえの部分の作り方は、
講師の“ばっちゃたち”に手取り足取り教わらないとままなりません。
それでも各自がなんとか完成品を作り上げることができました。
もっとも、形がいびつだったり、萱の編み具合がイマイチあまかったりと、
クオリティは講師の皆さんの作品には遠く及びません。
力の入れ方とか紐の縛り方とか、細かい部分の微妙な加減は、
やはり長年の経験がなければむずかしいのでしょう。
そうした技術をいつまでも受け継いでいけるように、
今後はオープンなワークショップを開催して、ミニ炭俵づくりを
多くの人に体験してもらいたいと思います。
具体的な日程などは決まっていませんが、興味のある方は協力隊まで
ご一報ください。いろいろと相談してみましょう。
ちなみに、今回わたし(加賀隊員)はマイクロ炭俵をつくってみました。
どうです? これはこれでカワイイでしょう?
ガチャマンに頼んで、ガチャガチャで広めてもらおうかな?