本丸東門跡[ほんまるひがしもんあと]は、南北に並ぶ3棟の礎石建物で構成され、全体で南北32.5mの規模を有します。
中央建物は南北10.3m(3間)、東西2.7m(1間)、2 階建の櫓門[やぐらもん]であったと考えられます。1階中央に幅4.2mの門扉が取り付き、その内部には長さ10.3mの長大な梁[はり]が架かっていました。礎石も1.0mを超える大きな石が使用されています。なお、門扉外側の堀からは木橋、内側からは塀(蕃塀[ばんぺい])が確認されています。
南建物は南北12.9m(6間)、東西6.4m(3間)の1階建で、内部は土間となり、倉庫として使用されたようです。
北建物は6m(3間)四方の建物で、内部は床張りとなるようです。この建物は1階建か、2階建かは、はっきりしていません。門番の詰所だったようです。
本丸東門跡全景(2018年、北西から)
本丸東門想像図(横浜国立大学教授大野敏氏作成)
※弘前市教育委員会2019『史跡津軽氏城跡堀越城跡発掘調査総括報告書-史跡整備等に伴う発掘調査成果総括報告書』p244より引用