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伝統工芸の詳細

津軽塗


 津軽地方は漆の自然林が豊かで、縄文時代の出土品からも漆を使った土器がみつかっています。津軽塗の別称でもある「唐塗」の技法は、普段使用している漆盤にあまりにも漆が付着しすぎたので清掃するつもりで研いでいるうちに、長年の間塗り重ねられた紅・青・緑の色漆が雲状に浮かび上がり類稀な美しい紋様であったため、これをヒントにして研究を重ね現在の津軽塗の手法が完成したのです。

 津軽塗の土台となる木地には日本三大美林である青森県特産のヒバが使用され、軽くて強い津軽塗の特長を形成しています。工程毎に研磨し、繰り返し塗られ、下地がしっかりしたところで、津軽塗独特の「シカケ」と「サイシキ」が施され仕上げられます。色漆を塗ったり研いだりの繰り返しを仕上げまで四十数回の工程と2カ月余の日数を費やして作られる馬鹿丁寧さのため、「津軽の馬鹿塗り」の異名も持ちます。唐塗の他に、ななこ塗、櫛目塗、ひねり塗、紋紗塗、錦塗などがあり、各々が特徴を持つ現代に残る伝統漆器の代表的なものです。昭和50年に国の伝統的工芸品の指定を受けており、現在でも脈々と若い塗師たちに受け継がれています。

 

 

ブナコ


 ブナコは昭和31年に、工業試験場の城倉可成氏と漆の職人石郷岡啓之助氏とによって考案されたものです。ブナコの意味は、県産材の「ブナ」と津軽弁の~コ(名詞の語尾に付ける・親しみを込めた言い方)と合わせた造語です。ブナ材は針葉樹の「ヒバ」に対して、広葉樹で最も豊富な県産材であり程よい粘りを持っています。ブナ材のもつ本来の木質の美しさ、芯の強さを生かした、津軽特有のエキゾチックな趣と美しさを兼ね備える風格のある工芸品です。

 

 

こぎん刺し


  

 津軽のこぎん刺しは、江戸時代、農家の野良着の麻布を木綿糸で刺して補強した「刺しこ」から発展しています。こぎんは麻布に木綿糸で、刺繍模様を一定の規則に従って幾何学的に造形されたもので「東こぎん」「西こぎん」「三縞こぎん」の3種類に分けられます。「東こぎん」は同一単位の模様が造形されており、「西こぎん」は肩シマおよび背に一文字、前に二段異種の模様が入ります。「三縞こぎん」は肩から背にかけ、また前の胸のところに太い3本の横縞が入っています。
 現在のこぎんは、野良着のものではなく、ネクタイ、ハンドバック、財布などに活用され、民芸品として高人気を得ています。

 

 

 

津軽打刃物


 鍛冶は、古くより刀鍛冶、農具鍛冶、鉄砲鍛冶と分かれ、近世になって包丁鍛冶が出てきましたが、一般には農具・工具や包丁・鋏などを生産していました。
 鍛冶町という町名が示すとおり藩政時代には、弘前でも多くの鍛冶屋が軒を連ね、農具や武器を製造していました。現在では少数となりましたが、その伝統的な技能を受け継いだ職人たちが刃物を中心に作り続けています。
 伝統的な火造り「泥塗り」などの焼入れ技術は、優れた切れ味と耐久性に富み、折れず曲がらず欠けない刃物を生み出し、品質の高い包丁類が生産されています。
 また、りんごの産地である津軽には欠くことのできない摘果・枝切り用の剪定鋏も高い品質を誇っています。

 

 

 

津軽焼


 津軽焼は、元禄4年(1691年)に平清水三右衛門、瀬戸助、久兵衛らによって築窯され、二十数年間にわたり藩の用度品を焼いたのが始まりとされています。大正末期頃には、なぜかすべての窯は廃絶しています。現在の津軽焼は昭和11年に再興したもので、郷土色豊かな陶器として、「天目釉」やりんごの木灰を材料とする「りんご釉」などによって、素朴で独特な焼きものに仕上げられます。


 

下川原焼土人形


 下川原焼土人形は、文化年間(1804年~1814年)に9代藩主寧親が津軽の地に玩具が少ないことを憂いて、下川原にあった藩窯の陶師、高谷金蔵、太田粂次郎らに作らせたのが始まりといわれています。主に焼物を焼けない冬期間を利用して作られていたものが、廃藩後は禄を失った武士たちが本業として、種々の人形を作り、隆盛を極めました。現在では約200種の型があり、特に「鳩笛」「雛人形」などが親しまれており、すべて手作りとなっています。

 

あけび蔓細工


 江戸時代から、津軽地方には、豊富なあけび蔓や山ぶどう蔓などの材料を使った様々な編組品がありました。編み方にはナミ編み、2、3本で編むグニ編みと、色々あり、その模様も様々で、熟練した職人は無駄のない手さばきで編んでゆきます。同じ型のものを編むときは木型が必要で、木型に縦の蔓をまっすぐにして、横の蔓はでこぼこのないように型にぴったりと沿って編むと、能率も上がり、精密に組み上がります。自然の素材の特長を生かし、土の温かさを持った美しい編組製品として需要が高く、民芸品としても全国的に高く評価されています。

 

津軽竹籠


 東北の竹には「根曲がり竹」という根の曲がった身の厚い竹があります。
 「りんごの手かご」として知られる竹細工は、この曲がり竹で作られ、愛宕地区で生産されています。近年では小物入れなどの民芸品として多くの人々に親しまれています。

 

弘前こけし・木地玩具


 東北地方に数多くあるこけし産地の中で津軽系こけしは、黒石市、大鰐町、弘前市で作られたこけしの総称です。明治時代から、津軽地方内の木地師および津軽と他県の木地師との交流が盛んに行われる中で、こけし作りは現在まで受け継がれ、弘前こけしは、津軽系こけしの中でも大鰐系の流れをくむものとして現在まで受け継がれています。
 また、この地域では、こけし作りとともにこまやダルマなどの木地玩具も盛んに作られ、地域の人々に愛されています。

 

津軽凧


 津軽凧は、藩士の手内職として、江戸時代から作られるようになったと言われており、津軽特産のヒバ材を使用した骨組に、浮世絵や三国志、水滸伝等の挿絵をもとにした武者絵を特徴としています。そこに描かれた絵には武士の魂が込められており、津軽の風土に育まれ、現在に受け継がれています。津軽地方各地で行われる凧揚げ大会では、畳2畳ほどもある津軽凧が早春の空に舞います。

 

錦石


 古くは室町時代より「陸奥の錦石」として名高い青森の錦石は、碧玉、めのう、玉髄などの石英に各種金属イオンが混入したことにより、複雑で格調のある色彩が交錯したものです。現在では、観賞用の美石のほか、指輪、ブローチなどの装飾具として広く活用されています。

 

津軽桐下駄

 

 

 日本人の履物として古代より用いられてきた下駄は、江戸時代になって広く流行し、津軽においても隆盛を極めました。時代とともに生活の洋風化が進み今日では職人の数も少なくなっているものの、技術は伝えられてきています。下駄の材料には桐が最も適しており、軽い・柔らかい・反動が少ない(でこぼこ道を歩く時など身体への衝撃が少ない)、温度変化が少ない(下駄に足をのせた時冷たく感じない)などの特徴があります。特に、厳しい風雪の中で育まれた津軽の桐は、木質も堅く、木目も美しいものとなっています。
 白木の下駄のほか、雪の多い土地柄に合わせた雪下駄、津軽塗下駄などが古くから作られ、しっとりした雰囲気を持っています。

 

 

太鼓


 1本の木をくりぬいた胴を馬や牛の皮張りをし、仕上げるのはもちろんのこと、弘前の手工業である桶を用いた太鼓作りが「ねぷたの地」弘前ならではの製品といえます。何より、皮の仕上げが大変。毛の処理を施し、なめし、乾燥させるという文字にすれば、簡単なようでも場所や自然条件が大切な要素。鉄の輪に皮を力を込めて張るのはかなりの重労働。直径4メートルの「津軽剛情張大太鼓」も地元で作り上げた名品です。

 

 

津軽裂織

 


 津軽では裂織を「サクリ」といい、江戸中期以降、津軽の海岸線地域では日本海交易の北前船により古手木綿が普及し、布を裂いて織るサクリが漁師、農民の仕事着や日常着として作られました。サクリはその用途から薄く柔らかく仕上がるように工夫された技法で織られ、真新しいサクリは晴れ着として男たちや女たちを飾り、雪国の寒さから人々を守ってきました。
 現在では、絹布をブナやなら、栗などで染め横糸にしたコート、綴れ織り・綾織りなどの技法を使ったバック、青森の四季を実現したサクリカードなど様々に応用され、裂かれた布のささくれた風合いが独特の手ざわりを生み、時を経た深みのある色合いとともにサクリの魅力となっています。

 

金魚ねぷた

 

 味のある表情で、どちらを向けてもこっちを見ている、不思議な愛敬をもつ玩具「金魚ねぷた」。ねぷたと同じく骨組を作り、和紙を張り、尾ひれと短冊状の胸ひれをつけます。目、口の形や大きさ、彩色の仕方は、人により多少異なります。夏祭りの頃、軒下に下げられたり、子どもが持ち歩く光景は、風情があります。

 

 

津軽傳統組子

 

 

 津軽傳統組子は、飛鳥時代から約1300年以上続く建築物の装飾として受け継がれている組子の一種です。
 細く挽いた木に溝や穴、ホゾを彫り、直線的ないくつものパーツを組み合わせることで、立体的で複雑な幾何学模様を描くことが特長です。
 その技法は籠のような模様を表現する「目潰し本篭目」、木材を縦横互いに組み付ける「本捻組」、三角形を複合し六角形の亀甲模様を織りなす「亀甲組子」など多岐にわたり、屋内装飾、行燈、衝立、屏風、球体のランプシェード、バッグなど幅広い製品を作り出すことができます。

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