弘前市りんご公園には『「ふじ」の「準原木」』という木が植えられています。「ふじ」というのは非常に人気のある品種の名前ですので、皆さんも聞くことが多いのではないでしょうか?しかし「準原木」とはいったいどういうものなのでしょうか?これを説明するために、まず同じ品種の木を増やす方法を説明しましょう。
さて、皆さんは同じ品種のりんごの木をどのようにして増やすか知っていますか?りんごの実から取れる種を植えると思っている方は結構多いのではないかと思いますが、それは違います。種から育てたりんごは元の品種と違う新しい品種になってしまうからです。
ではどのようにして増やすのかというと、増やしたい品種の木から枝を切り取って、その切り取った枝を別の木に繋ぐことによって同じ品種の木を増やしていくのです。
つまり、りんごにはたくさんの品種がありますが、それぞれの品種は元になる一本の木があり、その木から枝を切り取ることで増えていったということです。この元になる木のことを「原木」といいます。そして、原木の枝を繋いだ木を「準原木」と呼ぶのです。弘前市りんご公園に植えられているのは「ふじ」という品種の原木の枝を繋いだ「準原木」ということになるわけです。
そしてこの準原木から多くの枝が他の木に繋がれて、どんどんと「ふじ」が増えていくことになったのです。
現在、日本ではりんご全体の半分以上もの生産量を占め、世界でも最も多く生産される品種となった「ふじ」。その礎となったのが『「ふじ」の「準原木」』なのです。
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