(会見者: 葛西憲之 市長)
3.弘前りんご花まつり(シードルナイト)について(1353KB)
4.第47回日本女子ソフトボール1部リーグ青森大会について(688KB)
4月23日から昨日5月6日までの14日間で開催した弘前さくらまつりは、まつり開会とさくら開花が同日となり、今年も国内外を問わず多くの観光客の方々に訪れていただき、会期中の人出は230万人となりました。これは昨年の会期中の人出と比べて28万人の増となります。今年は、桜前線が順調に北上し、ソメイヨシノはまつり開会当日の4月23日に開花、27日に満開となりました。その後も穏やかな天候が続いたことから見頃が長続きしました。ヤエベニシダレは4月26日に開花、30日に満開となり、5月4日まで満開が続きました。また、ゴールデンウイーク後半は、ヤエベニシダレのほか弘前雪明かりなどが園内を彩りました。このように、今年のさくらまつりは桜の開花とまつり会期が重なり、期間を通じて天候に恵まれ花の見頃が続きました。また、本丸石垣修理工事が始まることについても、観光客の関心が高かったと感じています。更に、ゴールデンウイーク後半では「GW後半 まだある見どころ 弘前公園!」と銘打って「桜守(さくらもり)によるさくら鑑賞ツアー」「辰巳櫓(たつみやぐら)の特別公開」を行い、誘客を図ったところです。
また、今年もまつり期間中、市役所本館の屋上を開放し、日本一のさくらと岩木山を一望できる絶好の位置に観覧場所を設置いたしました。今年の開放は、4月23日から、平日も含め14日間実施しましたが、平日の業務に大きな支障もなく、屋上からの眺望を楽しんでいただけたものと考えています。期間中、5月6日までに1万5,180人の見学者があり、最も多かったのは4月27日の3,458人でした。見学者の皆様からいただいたアンケートでは、「桜と岩木山のコントラストが素晴らしい」「上から見る桜も趣があってよい」などと多くの好評の声が届いており、今後もまつりの人気スポットとして充実させてまいりたいと考えています。
本丸の石垣修理については、今後しばらく水面に映る天守と桜の姿が見られなくなることから、まつり期間中においでいただいた観光客などに、広く修理事業を周知するチラシを配布するなど、情報発信を行いました。多くの皆さんが、水面に映る景色を目に焼き付けていただいたものと思っています。計画では、天守を本丸内側に曳屋(ひきや)し、5年後には引き戻す予定ですが、逆に考えますと、曳屋時の天守というのも5年間しか見ることができない貴重な機会であるとも考えられます。今後は、プロジェクションマッピングなどさまざまなイベントも計画しながら、新たな魅力の創出に努めてまいります。100年ぶりの世紀の大工事ですので、城普請(しろぶしん)として積極的に情報発信してまいりたいと考えています。
桜前線の北上に合わせて弘前さくらまつりや弘前市の魅力をPRする初めての取り組み「さくら前線おっかけたい」については、4月18日から27日の期間、角館など東北5県の桜の名所を訪問して、シティプロモーションを展開しました。どこの名所においても、弘前の桜の認知度や評価が非常に高いことを再認識することができました。また、訪問先で同時に展開した当市のフェイスブック加入キャンペーンでは、山形市・霞城(かじょう)公園訪問中に「7,000いいね」を突破し各地のメディアに多数取り上げられるなど、当市への誘客や認知度アップなどの大きな成果を上げたものと考えています。会津若松市と宮城県大河原町では、市長や町長が自ら幟(のぼり)を持って当市の宣伝をしていただきまして、大変感謝しています。これらの自治体との連携も含め、今後も同様の取り組みを検討してまいります。
弘前公園の北の郭(くるわ)で、フェイスブックページ「弘前シティプロモーション」の「いいね!」の人数の増加を目的に「弘前Facebook Station」を設置して、観光客向けにPRを行いました。4月26日から5月6日までの11日間の間、合計837人に「いいね!」をしていただきました。今後も、さらにこの人数が増えるよう、シティプロモーションの活動を積極的に行ってまいります。なお、さくら前線おっかけたいで訪れた東北の桜の名所5カ所のPRもここで行いました。
消費税増税に伴う駆け込み需要の反動による買い控えや、購買意欲の低下による市内経済への影響を最小限に抑えるために、市と事業者や関係団体が一丸となって幅広く販売促進活動を展開する「オールひろさき『さくら市』」を初めて開催をいたしました。4月23日にはオープニングセレモニーを行い、市内各所でのお菓子の振る舞いには、多くの市民や観光客の皆様がお越しくださいました。「さくら市」には、18の団体、延べ800店以上が賛同し、まさにオールひろさきで、さくらまつり期間中に訪れた多くの観光客や市民の皆様に、多種多様なサービスが一斉に展開されました。その結果については今後検証してまいりますが、参加した団体から聞き取りした結果、5月5日までの途中経過ではありますが、集計が得られた15団体のうち9団体が例年のさくらまつり時期の売上げを超え、4団体が例年の水準を維持しており、例年を下回っているのは2団体のみとなっております。また、お買い物をされたお客様からは、セールの実施により「購買意欲が高まった」「いろんなお店で買い物をして応募できるのがいい」「弘前にちなんだ景品は記念にもなり、うれしい」などの声が寄せられています。消費税増税という経済的に困難な局面に、オールひろさきで知恵を絞り行動することにより、ピンチをチャンスに変えることができたと感じております。夏には、今回の「さくら市」の成果を踏まえ、修正と改善を加えて「ねぷた市」を開催し、引き続きオールひろさき体制で地域経済の活性化に取り組んでまいります。
「弘前りんご花まつり」についてです。桜に続く2度目のお花見として、5月6日から18日まで「弘前りんご花まつり」をりんご公園で開催しています。今年は、週末を中心に親子連れで楽しめるイベントを多数用意しており、昨日6日にはドラえもんのキャラクターショーがありましたが、10日にはプリキュアのキュアハートが、11日には戦隊ヒーローのキョウリュウレッドが、りんご公園にやってまいります。また昨年に引き続き、りんごの花のライトアップも5月9日、10日、16日、17日の午後6時から9時まで行います。特に16日と17日は、りんご箱を使ったアート作品の展示や、ステージではジャズライブなどを楽しむことができるほか、すり鉢山の斜面を活用し弘前やりんごにまつわるさまざまな動画を投影するなど、昨年に比べてバージョンアップした演出をお楽しみいただけるものと思っています。昨年のりんごの花は遅咲きでしたが、今年のりんごの開花は平年並みで主力品種ふじも間もなく開花となりますが、今年は花芽も多く、開花後1週間ほどで満開となり非常に見ごたえがあります。ぜひ、多くの市民や観光客の皆さんにりんご公園へお越しいただき、可憐で清楚なりんごの花を愛でながら、日本一の「りんごのまち」弘前の春を体感していただきたいと思います。また、去る5月3日、りんご公園の入口にりんご農家たちによるりんごのお酒「シードル」の醸造所「弘前シードル工房kimori(きもり)」がオープンしました。工房では醸造工程の見学や試飲もできますので、是非りんご公園に多くの皆様にお越しいただき、シードルを片手にりんごの花を眺めながら、津軽の春を満喫していただきたいと思います。さらに、5月16日と17日の夜は「シードル・ナイト」ということで、シードルを含め13種類ものりんご酒を300円でテイスティングでき、その中からナンバー1を決定する企画「りんご酒グランプリ」を今回初めて開催いたします。このイベントをきっかけに「シードルの街 弘前」という新たな魅力発信と、りんご産業全体の活性化が図られることを期待しています。
5月17日と18日の両日、「新緑の津軽路を歩こうりんごの花に包まれて」の大会テーマのもと、第16回津軽路ロマン国際ツーデーマーチが開催されます。短命県返上、健康増進のため、ウォーキングでさわやかな汗を流していただきたいと思います。
5月24日と25日の両日、はるか夢球場において「第47回日本女子ソフトボールリーグ1部リーグ青森大会」が開催されます。日本のエース、北京五輪金メダリストの上野由岐子投手を擁するルネサスエレクトロニクス高崎も来弘します。上野投手の登板も期待されています。「一流に触れる」絶好の機会ですので、ぜひはるか夢球場へ足を運び「一流のスピード」「世界最高峰のプレー」を体感していただきたいと思います。
5月24日から市立博物館において「知られざるミュシャ展~故国モラヴィアと栄光のパリ~」を開催します。本展覧会は、ミュシャの祖国チェコの個人コレクションの中から、代表作をはじめ油彩、水彩、デッサン画、自身のデザインによる紙幣、切手、写真などの新たなミュシャ芸術を紹介します。我が国初公開の資料30点を含む約160点を、全館をあげて展示します。当コレクションの公開は、東北では唯一の開催となります。平成5年に開催した「アルフォンス・ミュシャ展」は大人気を博し、1万2,000人以上の来館者がありました。今回はそれ以上の来館を期待しています。リニューアルした博物館は、透過性の高いミュージアムガラスを採用したことから、表現の細やかな部分まで確認でき、ミュシャの優れたデザイン性が堪能できます。この機会に、多くの皆様に鑑賞していただきたいと思います。
火災予防に関する注意喚起です。好天が続く中、県内では建物や林野の火災が多く発生しています。市では、4月28日に、庁内関係部局による「火災対策庁内連絡会議」を開き、連休中の連絡及び出動体制を再確認するとともに、広報等による注意喚起などの対応を行ったところです。今後も引き続き注意が必要ですので、市民の皆さんも風の強い日には特に火の取り扱いには十分注意していただき、ご近所同士で声を掛け合うなど「住民総ぐるみ」で火災予防に対する協力をお願いいたします。
岩木川市民ゴルフ場の指定管理者については先日公募を締めきりましたが、選定に係る現在の進捗状況をお聞きします。
岩木川市民ゴルフ場の新指定管理者公募申請には、4月18日の申請期限までに4団体からの申請があり、4月25日には、市民文化スポーツ部内の委員による指定管理者選定小委員会を開催し、5月1日には指定管理者選定審議会委員による選定審議会を開催したところです。現在、選定審議会において選定された指定管理候補者による指定管理に移行するため、6月定例市議会への議案提出に向けて整理等を進めているところです。先月9日に市直営により開場した岩木川市民ゴルフ場ですが、連日多数の方が訪れています。4月末の時点では、1,100人を超える方々のご来場をいただき、4月の入場者数は過去3年間の平均の約3倍となりました。また、利用料金をこれまでより低額とし年齢によっては無料としたにも関わらず、利用料収入も過去3年間の4月分の平均額とほぼ同額となり、多くのゴルフ愛好家が市内に居ることを改めて実感しました。特に、65歳以上の市民の利用が400人以上あり、利活用に係る基本的な考えでお示しした、市民の健康づくりの場として機能しているものと考えています。また、より多くの利用者にゴルフを楽しんでいただくために、5月1日から8月20日までの期間の営業時間を午前5時30分から午後6時30分までとし、早朝から夕暮れまで利用できるようにしました。岩木川市民ゴルフ場は、ゴルフによる健康増進はもちろんですが、スナッグゴルフなどのゴルフに関連するニュースポーツなども体験できる場所としています。ゴルフをしない方やご家族、ご友人同士などにもご利用いただき、健康増進に結びつけていただきたいと思います。更に、5月14日からは、毎週水曜日にゴルフコースの一部をニュースポーツに解放し、広いスペースを利用しての大会等が開催できる場とします。5月15日からは、スナッグゴルフ教室の開催も企画していますので、ぜひ参加していただきスポーツをすることで、余暇を楽しみながらの健康増進に取り組んでいただければと考えています。また、市内の小・中学校、各児童センター、保育所などにも利用案内のチラシを配布したところ、利用についての問い合わせなどもあり、今後も多数の利用が見込まれています。
岩木川市民ゴルフ場について、指定管理者が選定され議会の議決がされた後、指定管理者の運営が始まるのはいつ頃となる予定ですか。現在、非常に好評で、今のやり方を続けてもらいたいというゴルファーの声がありますが、そういった方針等は引き継がれるのでしょうか。
ゴルフ場は今、大変好調でしっかりした運営を続けてほしいなどと様々な声をいただいています。4月の開場後、1,000人を超えるゴルファーの皆さんにご活用いただき、改めてその必要性を感じているところです。直営から指定管理へ変えていくことはやはり必要だと思います。それについては8月1日から移行させるということで、準備を進めています。
弘前市経営計画案についてです。非常にボリュームのある計画案で、後半に様々な事業展開プログラムが記載されていますが、短期的、中長期的に、市として重要施策に位置付けるものは何かを教えていただきたい。
A.市長
「弘前市経営計画」は、20年後の将来都市像の実現に向けて、さまざまな分野の取り組みを網羅的・総合的に実施していきますが、数ある課題の中でも、人口の大幅な減少を地域の最重要課題として設定しています。本計画では、この人口減少による社会的影響を緩和する対策として「エボリューション3」を再編・強化し「笑顔ひろさき重点プロジェクト」としてとりまとめ、組織横断的に推進する重要施策に位置付けています。具体的には、重点プロジェクト1「産み・育てたいまち『ひろさき』」において、弘前めぐりあいサポーター出愛(であい)創出事業、5歳児発達健康診査・相談事業などに取り組み、結婚の増加や早期化、出産意欲の向上を図ってまいります。重点プロジェクト2「いきいき・健やかなまち『ひろさき』」では、パパ・ママ健康チェック事業、がん検診受診率向上強化対策事業などに取り組み、健康づくりに関する意識の醸成、疾病の予防・早期発見を図ります。重点プロジェクト 3、「冬も快適・すみたいまち『ひろさき』」』では、道路融雪対策推進事業、住みたいまちひろさき推進事業などに取り組み、市外居住者の転入・移住の促進を図ってまいります。本プロジェクトを推進することにより、将来の大幅な人口減少のトレンドを単に追うことに留まらず、人口の「自然動態」及び「社会動態」それぞれの変化にしっかりと対処し、人口減少によるさまざまな影響の緩和を図ってまいりたいと考えています。
さくらまつりに230万人のお客さんが来てくれました。さくら前線おっかけたいなど県外での取り組みなどもありましたが、市長として、その230万人という数字をどのように振り返り、受け止めているのかを改めて伺います。
今年は好天に恵まれ、さくらの花と会期がぴったりと一致し、様々な好条件が重なったのだと思います。併せてさくら市の開催、さくら前線おっかけたいの実施、さらには桜守の活用や石垣の工事などのアピールを同時に行うことによって、今回の弘前さくらまつりは相当盛り上がったと思っています。そういう意味でも、様々な形で経済にも大きな波及効果をもたらしたと考えています。230万人という数字をどう捉えるのかについては、私はもう少し伸びるのではという率直な感じを持っていましたが、去年の202万人に比べると14%増加とのことですし、また有料区域への入場者数も54%増加とのことですから、総じて、今回の弘前さくらまつりは大盛況であり、成功裏に終わったのだと思っています。
原子力関係の避難計画についてですが、東通原子力発電所半径30km圏内の避難計画では、横浜町と六ヶ所村が受け入れ先を弘前市と公表しています。具体的な計画についての策定スケジュールの見直しなど、どのようにお考えかを伺います。
六ヶ所村から7,000人程と横浜町から5,000人程の避難ということですが、収容については可能であるというお返事をしております。そこで、避難者がそれぞれの手段で弘前市にお越しになった際に、どういう配置をし、どこに駐車スペースを設けるのか、備蓄をどういう形で放出していくのかなどという、様々な課題があります。これをひとつひとつクリアしていくためには、一自治体だけに任せるのではなく、やはり県の主導において調整いただくことが第一であると思っています。近々県の方から、市への説明があるように聞いています。それを待ちながら、弘前市としてはただ受け入れるというのではなく、例えば圏域であればどういうことが想定できるかなどを考えて、しっかりとした避難計画に高めていけるような最大限の努力をしたいと考えています。
関連して、甲状腺被ばくを防ぐとされる安定ヨウ素剤についてです。青森市長は全市民対象に備蓄をするというお考えですが、弘前市としては、横浜町や六ヶ所村からの避難者を対象にした安定ヨウ素剤を、一定程度備蓄することなどの必要性についてどのようにお考えですか。
ケースの中ではそのような医学的な対処療法もあるでしょう。当然、大学など様々な機関との調整も必要になると思います。そういった場合の備蓄等に関することは、自治体がやみくもに考えるよりも、県全体の取り組みとして大学等の研究機関や医療機関との連携がなされ、最終的に市がどこまで対応すればいいのかというように、まずは、体系的な取り組みにしていける計画を作ることが先だろうと思います。
教育長にお聞きします。中学校のいじめ問題に関して、現在弁護士等の外部を交えた検証を行っているということですが、現在の進捗状況について伺います。それから、結果については公表する考えが無いということですが、現在もその考えに変わりがないのかをお聞きします。
現在、外部の専門家から助言を受けるために県の弁護士会あるいは学識経験者について、職能団体等からの推薦をいただく準備を進めています。結果の公表ということですが、この外部の専門家の方々に助言をいただくのは、被害を受けた児童生徒とその保護者の方に、調査結果について報告と説明することを趣旨としています。そしていじめの解決に向けていくためにそのための外部専門家の方に助言をお願いすることですので、まずは被害児童、生徒とその保護者の方に説明するということが大前提だと思っています。