(会見者: 葛西憲之 市長)
2.東北歴史まちづくりサミット2014チラシ(1494KB)
去る9月12日に、弘前市小栗山地区から大鰐町方面にかけて雹が降りました。これにより、被害を受けました農家の皆様には、心からお見舞いを申し上げます。
パワーアップる!弘前産りんごPRキャラバン2014」についてです。
平成23年度から行っている「弘前産りんごPRキャラバン」は、これまでの3年間、市場・青果会社・量販店との信頼、協力関係を構築しながら、全国10エリアにおいて、店頭やステージでのPRイベントに加えて、首長や企業を訪問するトップセールス、主婦層や小学生を対象とした食育イベントなどを実施し、「弘前=りんご」の意識醸成を図るとともに、更なる消費拡大を目指して取り組んでまいりました。
これらの取り組みに対して量販店等からは、継続的な実施により、「弘前産りんごの知名度向上に繋がっている。」、「他の量販店からも注目を集めるキャンペーンである。」などの評価を受け、合計で1,150万部を超える新聞折り込みチラシへ掲載していただくなど、活動の成果が顕著に表れてきています。
そこで、これまでの3年間の様々な取り組みをベースとして、「りんごの魅力・楽しみ方の一層のPR」や「消費者の日常に弘前りんごを取り込む」ことを主眼に、今年度も「パワーアップる!弘前産りんごPRキャラバン2014」を実施します。
PRキャラバンは、10月11日に、初の開催となる愛知県豊田市を始めに、友好都市である群馬県太田市や東京・大阪など、全11エリアにおいて、来年2月まで実施します。
今年度も、PRキャラバンを実施する各都市で、市場関係者や量販店の協力を得ながら、7日間にわたって弘前産りんごに特化した売場を作る「弘前アップルウィーク」を行い、面的な広がりを持たせて展開を進めてまいります。
また、食品メーカーや関連商品とタイアップした企画、シティープロモーションとの連携、企業の社内販売、旅行雑誌での「魅力あふれる街"弘前"」の情報発信による誘客など、多角的な販売ルートを開拓し、新たな切り口により「りんごの一大産地弘前」のイメージを、消費者により一層定着させ、「特別な産地としての評価獲得」のために、しっかりと取り組んでまいります。
当市は、平成22年2月に国の認定を受けた「弘前市歴史的風致維持向上計画」に基づき、歴史的な資源を活用したまちづくりを進めていますが、このたび、東北地方で初となる「東北歴史まちづくりサミット2014」を開催することとなりました。
日時は10月21日(火曜日)午後2時から、場所は弘前文化センターホールで、主催は、当市と国土交通省東北地方整備局です。
このサミットは、歴史的風致維持向上計画の認定を受けた、東北地方の自治体間の連携を強化し、相互にブランド力を高め、ひいては地域の更なる活性化に寄与するとともに、歴史まちづくりの更なる普及を図ることを目的として開催するものです。
内容は、工学院大学教授 後藤治氏による基調講演のほか、計画の認定を受けている白河市、多賀城市、鶴岡市、そして弘前市の各市長が、パネルディスカッションを通して、歴史まちづくりの今後の展望などについて話し合います。
「弘前城石垣シンポジウム」についてです。
このシンポジウムでは、全国的にも著名な城郭の専門家である奈良大学学長の千田嘉博さんに、「城郭史から見た弘前城と本丸石垣」と題し、基調講演をしていただきます。
また、事例報告として熊本城跡、金沢城跡、仙台城跡、弘前城跡の各担当者に報告いただきます。
最後に、パネルディスカッションとして、「石垣修理の保存と継承」と題し、発表者の方々にご討議いただきます。
日時は、10月25日の午後1時から5時までで、会場は「ホテルナクアシティ弘前」3階の「プレミアホール」となります。参加料は無料で、事前申し込みも不要です。
なお、同時開催として、翌26日に、弘前城本丸石垣発掘調査現場の現地見学会を実施するとともに、市立観光館において、24日から26日まで「全国石垣修理パネル展」も開催します。
今回のシンポジウムを通じて、現在実施中の弘前城本丸石垣修理事業について、市民の皆様が、より一層興味と関心をもっていただければと思っています。
朝夕涼しくなり、岩木山から紅葉が下りてくる時期となりました。
弘前城菊と紅葉まつりについてです。
今年の会期は、10月17日から11月9日まで開催します。メイン会場の弘前城植物園では、丹精込めて作られた菊の花や、色とりどりの菊の花をまとった豪華絢爛な菊人形や、各種イベントをお楽しみいただくほか、弘前公園全体で色鮮やかな紅葉をご堪能いただけるものと思います。
去年に引き続き、公園内各所の特別ライトアップに加え、追手門付近の外濠のさくらをライトアップします。ライトアップに浮かび上がる紅葉は、燃え上がるような赤みが強調され、日中とは違った魅力があります。
さくらが紅葉する「さくらもみじ」は、カエデとは一味違った趣があり、新たな魅力として打ち出していますが、最近、県観光連盟が作成したポスターにも取り入れられ、首都圏のJR駅に貼り出されるなど、その魅力が徐々に広まってきているものと思っています。
また期間中は、併催のイベントとして、10月26日と11月9日に桜守ツアー「古木・名木めぐり」、11月2日と3日は、辰巳櫓公開も行います。
観光客はもとより、市民の皆様にも、ご家族連れで弘前城菊と紅葉まつりにお越しいただきたいと思います。
スポーツの秋、真っただ中です。
10月12日(日曜日)、13日(月曜日)の体育の日、河西体育センターをメイン会場に「第7回弘前スポレク祭」が開催されます。
幅広い年代が参加でき、様々なスポーツ・レクリエーションを体験できる絶好の機会です。奮ってご参加いただきたいと思います。
平成26年2月1日から運行を行っている、相馬地区予約型乗合タクシーについて、明日10月9日から増便することとしました。
相馬地区予約型乗合タクシーの運行は、新しい交通手段として導入され、地域住民の重要な足として利用されています。
しかしながら、去る9月25日に現地を視察したところ、時間帯によっては利用できない地域があり、地域住民から、増便して欲しいとの要望があったことを受け、交通事業者と協議を行ってきたところです。
その結果、更なる利便性向上のため、市街地へ向かうバス路線と接続する予約型乗合タクシーの便数を増便して運行することとしましたので、今後とも、より一層のご利用をお願いします。
昨年度、市が整備した弘前市統合型地理情報システムの地図情報を活用し、公開可能な地図を市民、観光客、事業者など、多くの皆様にご利用いただくため、本日からインターネットで一般公開することとしました。公開する公式サイトの名称は、「ひろさき便利まっぷ」です。
「ひろさき便利まっぷ」は、市民や観光客、事業者の皆様に様々な地図情報を提供する総合的なサイトとなり、県内の市町村では初めてとなります。
この公式サイトの概要ですが、これまでは市役所に来なければ得られなかった地図情報を、インターネットを通じて、パソコンやスマートフォンから、自宅や会社、あるいは外出先などで、いつでもどこでも閲覧できるようになります。地図の検索はもちろん、パソコンでは簡単な作図や印刷も可能となります。
公開する地図でありますが、防災関連の洪水ハザードマップ・土砂災害ハザードマップをはじめ、都市計画図、小・中学校の通学路、放課後児童クラブ、市のWi-Fiスポットや各種施設情報などがあります。
弘前市でなければ提供できない独自の地図情報を中心に、オープンデータの一環としてもご利用いただけるよう、地図情報サイトの充実に努めてまいります。なお、詳細については、記者会見終了後、この場で実演も兼ねて、担当から説明します。
市では、弘前公園の桜を管理する公園緑地課職員の制服を制作する「桜守制服プロジェクト」を実施します。
今年度策定した経営計画において、強化・育成を図る重点3分野のひとつに掲げている「アパレル産業の活性化」につなげるもので、弘前さくらまつりが開幕する来年4月の完成を目指すものです。
制服デザインは、俳優の伊勢谷 友介さんが代表を務める「リバースプロジェクト」に業務委託し、日本ファッション界の第一人者である、菊池武夫氏にデザインをお願いする予定としています。
そして、いくつか提案いただいた候補の中から、「弘前城菊と紅葉まつり」会場やWEBでの投票などにより、市民の皆様に選定していただくこととしています。選ばれたデザインをもとに、弘前市内の縫製工場で制作する予定です。
当市のアパレル産業を盛り上げていくためにも、多くの皆様に、ぜひとも投票にご参加いただきたいと考えています。詳細については、今後、広報ひろさきやホームページ等を通じてお知らせします。
私は、来月、11月2日から8日の日程で、ベトナム・タイを訪問し、りんごの輸出調査及び観光客誘致について、プロモーションと現地調査を行ってまいります。
りんごの輸出調査につきましては、これまで人口増加や経済発展が著しい東南アジア圏を対象に、県や関係機関と連携を図りながら進めてきたところです。
今回は、更なる販路拡大に向けて、私自ら現地の輸入業者や大手スーパーなどを訪問し、各国の実情調査や意見交換を実施します。
なお、ベトナムでは、県内経済界のミッション団と現地で合流して、プロモーション活動を展開し、りんごの輸出促進に繋げたいと思います。
また、観光分野においても、近年、両国から我が国への観光客が増加傾向にあることから、現地旅行エージェントを訪問するなどして誘客の可能性を探る、現地マーケットの動向調査を行う予定です。
そのほかにも、現地のジェトロ(日本貿易振興機構)やJNTO(日本政府観光局)を廻り、東南アジアでの最新情報の収集なども行ってまいります。今回の現地調査の成果については、11月の定例記者会見でご報告したいと思います。
ねぷたの事故から2ヶ月が経ちました。事故の原因について、現在市が把握していることを教えてください。 また、主催4団体が取り組んでいる今後のあり方についての検討の、進捗状況を教えてください。
8月5日にねぷたまつりで起こった死亡事故発生から、2か月が経過したということです。 事故原因につきましては、事故発生以来、警察が調査を進めており、市でも、逐次、警察への情報収集を行っていますが、事故発生時に提供された内容以外、新たな情報の提供は、受けていません。
また、再発防止への取り組みについては、第1回ねぷたまつり運行安全指針策定小委員会での意見を踏まえ、全参加団体に対して、各団体でこれまでにあった事故や怪我の内容、及び、それに伴う再発防止策、並びに各団体が必要と考える安全対策についてのアンケートを、9月に実施しました。現在、提出された内容の整理を行っており、今月中に、第2回の小委員会を開催します。
会議では、参加団体からの回答を受けて、運行安全指針にどのような項目を記載するか、具体的な検討段階に入ってまいりたいと思います。
小委員会では、安全運行を含めた、ねぷたまつりのあり方全般について検討を重ねることとしていますので、今後も小委員会の開催を重ね、今年度末を目途に、運行安全指針の策定を進めることとしています。
訪問先になぜベトナムとタイを選んだのか教えてください。
理由として、りんごと観光(インバウンド)の2点があります。 東南アジアの中でも、ベトナムとタイは、弘前を含めた東北への観光客の入込数が非常に多くなってきている国です。ハラール対応以外の国をということも一つにありましたが、特にタイからは、昨年、多くの観光客が函館へ訪れました。そして当市にも来ています。タイから当市への観光客は1月から8月までの8か月間で209人、昨年1月から12月までの1年間では106人ということですから、かなり増えてきています。ベトナムについてはまだ把握していませんが、タイからの入込数が増えているというデータや、特に函館との連携について考えると、タイからの誘客促進には可能性があるだろうということから、エージェント廻り等を含めて実施したい考えです。
りんごについては、タイ・ベトナムへの輸出はまだまだ本当に少ない状況です。その突破口を開きたいという思いから、この両国をまず視察してきたいということです。
御嶽山の噴火で犠牲者がたくさん出ていますが、本県にも活火山の岩木山があります。自然災害は予測が難しいと思いますが、緊急時の対応や、事前の備えについての考えを伺います。
まずは、噴火等の兆候の情報を得ることが、極めて大事だろうと思っています。噴火等の兆候が見受けられると、青森地方気象台から、県、県警本部、青森海上保安部、青森河川国道事務所、放送機関などに速やかに通報されます。
これを受け、県では、青森地方気象台から受けた情報に基づき、予想される災害の事態及びこれに対して取るべき措置について、当市を含めた関係市町村や関係機関に対し、電話やファクス等により通報又は要請することになっています。
市では、県からの通報又は要請を受け、その内容によって災害対策本部等を設置し、ただちに防災行政無線、広報車等のほか、各部や各総合支所を通じて、住民や地域の町会長などへの連絡や避難所開設などの対応を行います。
市民への情報提供としては、市のホームページに、噴火による様々な現象の影響がどこまで及ぶのかを予測して地図にまとめた岩木山火山ハザードマップを掲載し、入山の際の注意事項や仙台管区気象台へのリンクを貼っています。ここでは、岩木山の火山活動の状況や岩木山の様子をカメラを通して確認できますので、市民の皆様もこれらを活用し、情報収集に努めていただきたいと思います。
登山口は今、5か所あります。岩木山にある避難小屋は3箇所で、これはすべて市の管理となっています。シェルターにはなっていません。
収容人数については、百沢コースにある「焼止りヒュッテ」は10人で、ここにはトイレや水飲み場が設置してあり、スコップ、掃除用具も備えています。百沢コースと嶽コースの分岐点にある「鳳鳴ヒュッテ」は4人で、トイレが設置されています。山頂にある「岩木山頂避難小屋」は10人で、近くにはトイレと水飲み場が設置されています。また、8合目には100人ほど収容可能な休憩所があります。「焼止りヒュッテ」と「鳳鳴ヒュッテ」はコンクリートブロック、「岩木山頂避難小屋」は木造造りの構造です。
今後は、有毒ガスや噴石から身を守るためのマスクやヘルメットを備えるなどの検討を進めたいと思います。
観光客や登山者への対応については、防災行政無線が、主要地方道の岩木山環状線を取り巻くようなかたちで、枯木平から弥生北口まで、ほぼ半円形で整備されています。また、山頂付近には、8合目ターミナルのスピーカーがあります。噴火等により地域住民や観光客、登山者に被害が及ぶおそれがあると判断される場合には、この防災行政無線などにより情報伝達を行い、まずは人命の安全を第一とした避難の勧告、指示を行ってまいります。
噴火警報等が発表された場合には、居住区域からの避難や入山規制、立ち入り規制が必要な範囲を検討し、実施します。
兆候等がある際には、登山口に立て看板を設置し、岩木山観光協会をはじめとした関係機関を通して注意喚起を行います。
今の段階での対策は、こういったことになりますが、岩木山の場合は、協議会まではまだ立ち至っておりません。
八甲田山では、大震災後に多発していた火山活動を受けて2013年9月に、防災対策の検討などを目的に「八甲田山火山防災協議会」が設置されました。
一方、岩木山については、気象庁が24時間態勢で監視する「常時観測火山」に指定されおり、現在、国や県、関係市町村のほか、気象台や学識経験者で構成される「岩木山火山噴火緊急減災対策砂防計画検討委員会」が設置されています。
この委員会では、岩木山が噴火する場合の火口の想定、噴火による被害想定を決 め、それに対応するためのハード対策・ソフト対策の計画の策定を進めており、ハザードマップなどは出来ているということです。この計画には各行政機関の役割も盛り込まれ、今年度中に策定される見込みとなっています。また、当該委員会は今年度中に協議会へ移行される予定です。一日も早く協議会へ移行し、万全の体制が取れるよう期待します。
岩木山は、1863年に噴火して以来150年が経過しています。これまで、岩木山の噴火は、100年から150年の間に起こっていますので、万が一のことを考えなければならないわけですが、市単独での対応はなかなか難しいことです。このことについては、国・県との連携のもと、しっかりとした対策を進めてまいりたいと考えます。
先般、東北電力が再生可能エネルギーの新規買い取り手続きの中断を決定し、県内の事業者等に大きな波紋が広がっています。今回の東北電力の発表については唐突感が否めないとの声もあり、また今後打開するまでには長い道のりも予想されることを踏まえて、今後、市が力を入れている地熱等のことや、民間事業者への影響等について、市長の所感をお伺いします。
今回の決定は、太陽光発電等の再生可能エネルギーの受入れを中断するというもので、非常に残念に思っています。ただ、雪国対応型メガソーラーについては9月までに申し込み済みであったため、この実証事業の受入れに関しては問題ないということです。
また、小学校の太陽光発電についても、受入れ中断の対象外であるため導入は進められます。そういう意味で、現在市が関わる事業については直接の影響はありません。しかし、今回の回答保留の長期化、あるいは東北電力による詳細検討の結果として、今後、系統連系に制約が生じるようになれば、弘前型スマートシティ構想の実現に向けた市の取り組みに及ぶ影響は大きいと、私は思っています。今後の動向を注視していきたいと考えます。
市は、弘前型スマートシティ構想において、エネルギーの自律ということを方針のひとつに掲げ、太陽光発電を始め、地熱・水力などの地域の豊かな資源を活かしたエネルギーの確保に積極的に取り組んでいくこととしています。この度の東北電力による受入れ中断決定は、再生可能エネルギーの導入やエネルギーの地産地消の動きに急ブレーキをかけかねず、また多くの発電事業者に不安を与えるものであり、大変残念に感じています。東北電力に対しては、一日も早く手続きが再開されることはもちろん、特に、今後の行政による発電事業については、確実な連系を保証するなど、公共性を十分に反映した取り扱いが行われるよう願っています。
50キロワット未満の新規申し込みは可能ということですが、市としてはそれ以上のものを、今後計画していくことになると思いますから、そういう意味でも、やはり長期化は気がかりなところです。
再生可能エネルギーの難しいところは、(特に太陽光や風力のように、天候など外的要因により)発電量に変動幅があることです。その変動幅を補うために火力発電等で調整する必要があって、結局のところ、火力発電なりの発電所そのものが減っていかないというところに問題があるのではないでしょうか。
本来、再生可能エネルギーがどんどん増えていけば火力発電は少なくなって当然でしょう。たとえば蓄電池を活用するとか、スマートグリット化の方向にこの問題をしっかりとシフトしていくべきです。ただ、これは電力会社だけで解決できる問題ではありません。国がしっかりした方策を決めて、それに対する支援を行わないことには、この変動幅の問題は解決できないでしょう。そして、火力発電を減らしてCO2を減らしていこうという時代の要請に応えていくことも、できないのだろうと思います。そこが一番、問題視すべき点であると私は思っています。