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平成25年9月27日 定例記者会見

(会見者: 葛西憲之 市長)

市長あいさつ

代表質問

1.マニフェストの達成状況について

自由質疑

1.9月16日台風18号について

配布資料

1.記者会見次第PDFファイル(82KB)
2.りんご博覧会についてPDFファイル(2685KB)
3.偕行社BarりんごカクテルパーティPDFファイル(668KB)
4.弘前城菊と紅葉まつりPDFファイル(2995KB)

 

 

市長あいさつ

弘前市議会、平成25年第3回定例会は、8月30日から本日までの29日間にわたって、慎重なご審議をいただきました。会期中に議員各位から賜りましたご意見、ご提言につきまして真摯に受けとめて、今後の市政運営に生かしてまいりたいと考えております。
 
次に、9月16日の台風18号についてであります。

台風18号は、西日本から東日本にかけて広範な地域で豪雨等による災害をもたらし、弘前市は大きな被害を受けました。 被災されました市民の皆様には、心からお見舞いを申し上げます。
9月15日の降り始めから200ミリを超える降雨量になりまして、岩木川や平川の水位が上昇して合流部下流の大川地区、三和地区等で、住宅やりんご園地等の浸水被害が発生したほか、中小河川や道路側溝の越水等によりまして、市内各所で住宅の浸水や公共土木施設の被害が発生いたしました。

このため、市では16日午後に災害対策本部を立ち上げまして、様々な対策を講じてきたところであります。

まず、岩木川左岸の上大川町会、下大川町会、三和町会などの844世帯に避難指示を行ったほか、避難者受け入れのため市内20か所に避難所を開設いたしました。

 

次に、市役所本庁舎ほか9か所に相談窓口を開設して各種相談等を受けたほか、エリア担当職員が町会長を通じて情報提供や被害状況の調査を行うとともに、避難指示区域の安否の状況を確認いたしました。 また、被災地域の災害ごみの受け入れや消石灰、消毒用薬品の配布を行ったほか、住居等の清掃に水道水を使用した場合は、その分の水道料金の減免を行います。

さらに、建設業者を被災地域に投入して、ごみや流入土砂の撤去などを行うとともに、市職員の被災地復旧作業の応援や市民ボランティアによる農地復旧作業等を行っております。

西茂森地区でありますが、住宅の敷地の危険度判定を行ったところ、危険度が高いとの結果が出たことから、22日に5世帯16名に対し、避難指示を出しました。

また、乳井地区については、今後の降雨等により2次災害の恐れがありますので、24日に1世帯6名に対して避難指示を、2世帯9人に対して避難勧告を出しました。
 
次に、9月26日現在の被害状況をお知らせいたします。

主な被害状況としては、人的被害は幸いにしてありませんでしたが、建物の被害は、全壊2棟、半壊5棟、浸水被害は床上305棟、床下121棟、合計で433棟となっております。

公共土木関係の被害は、道路関係が法面崩壊など88か所、河川関係が護岸崩壊など9か所で、農林業関係の被害は、水田の浸水が139.1ha、普通畑の浸水が16.5ha、りんご園の浸水が323.7ha、農地・農業用施設が760か所、林道が10か所となっており、市有施設の被害は、墓地公園、藤田記念庭園、大仏公園などとなっております。

現在、市民から寄せられている被害の情報提供の数、これは農地であり農業施設ということですが、約760件ほどが情報提供されてございまして、そのうち304件の調査が終了しております。

未調査の分は、今日から4日間の日程で、現在の調査班6班でありますが、これを8班増員して14班にいたします。そして集中的に調査を行います。10月の1日には被害の全容を発表できるものと思っております。
 
次に、岩木川の氾濫についてであります。

岩木川の改修につきましては、「岩木川上中流改修期成同盟会」で、国に対して昭和57年5月の設立以来、「岩木川上中流部の築堤と河道掘削による治水安全度の向上」などの要望を継続してきております。 また、平成22年度から青森県に対する重点要望において、「主要地方道弘前柏線の整備促進について」これは種市から石渡区間の道路整備促進ということでありますが、「岩木川左岸堤防を活用した道路整備」などの要望を行ってきております。

今回の岩木川の氾濫を踏まえて、9月20日に木村内閣総理大臣補佐官を中心にした政府調査団が、大川地区を視察しました。調査団からは「大川地区の築堤工事を平成26年度から前倒しで実施する」、これは、着手としては25年度からということだと伺っております。

そして「上中畑地区については、仮設を含めて11月までに工事を実施する」等の前向きなご返事をいただいております。

なお、10月1日でありますが、今後の復旧を早急に進めるため、被害を受けた岩木川流域の市町村と連携して、国に対して激甚災害の指定、それから岩木川の治水事業等の促進、被災した農業者の生活支援などについて要望にまいります。
 
次に、本日成立した補正予算についてであります。

この補正予算は、今回の台風18号による豪雨で被災した公共施設の災害復旧費のほか、被災者支援事業として生活再建のための経費や農業用生産資材の購入費などの助成を行うものであります。

なお、公共施設の本復旧事業費、更なる農業支援策、農業者の就労対策などについては、今後臨時議会等での追加の予算措置を検討してまいります。
 
最後に、台風18号により被災したりんご生産者の「被害を免れたりんご」について、市内の量販店等における販売キャンペーンに市も協力してまいりますので、その際は市民の皆様の心温まるご支援をお願い申し上げたいと思っております。台風18号については以上であります。
 
次に、弘前りんご博覧会についてであります。

日本一のりんごの収穫と生産に携わる方々の日々のご苦労に対し深く感謝するとともに、市民生活に深く根差した文化であるりんごを県内外に広く発信して、また今回の台風被害に遭われたりんご生産者、市民の皆さまを元気付けるためにも、昨年に引き続き「弘前りんご博覧会」を開催いたします。

10月、11月を中心に、約2か月間、「りんごハロウィン」や「りんご映画祭」などのイベントに加えて、「りんごカフェめぐり」や「まちなかりんご装飾」など、食、街並み、アートなど、あらゆる場面に「りんご」をちりばめて、弘前の街をりんご色に染め上げます。

世界に誇る弘前産りんごの収穫を祝い、みんなで味わい、そして楽しみながら、よりりんごを身近に感じられる、りんごづくしの2か月間にしたいと考えております。

観光客はもとより、市民の皆様には、是非この機会に、文化としてのりんごの素晴らしさを改めて認識し、思う存分りんごを堪能していただければと思います。
 
その「弘前りんご博覧会」のオープニングイベントとして、明日9月28日と29日の2日間、弘前市りんご公園において、「ひろさきりんご収穫祭」を開催いたします。

主なイベントとして、りんご農家が生産や加工をしたものの販売に加えて、明日28日は「第2回津軽民謡りんご節世界大会」やりんご娘のライブ、また、アサヒビールグループ様のご協賛により、「ニッカ・シードル娘」にもご参加頂き、弘前発のりんごのお酒シードルのPRに一役買って頂くこととしておりますので、ご来場の皆様には大いに楽しんで頂きたいと思います。

そして29日は、生搾りのりんごジュースづくりや焼きりんごなど、りんごづくしの製作体験を企画しております。 今年も多くの市民や観光客の皆さんにりんご公園へお越し頂いて、「日本一のりんごの街、弘前」を存分にご堪能頂きたいと思います。
 
実りの秋、収穫の秋に続いて「スポーツの秋」についてであります。

10月6日、日曜日でありますが、ゲストランナーに公務員ランナー川内優輝選手をお迎えし、「第11回弘前・白神アップルマラソン」が開催されます。 今年は、県内外から、去年を上回る6,270名の参加申込がありました。 全国各地からお越しになるランナーへのおもてなし、沿道での声援をよろしくお願いいたします。

また、10月13日日曜日、14日月曜日、これは体育の日でありますが、弘前市運動公園をメイン会場に「第6回弘前スポレク祭」が開催されます。 幅広い年代が参加でき、様々なスポーツ・レクリエーションを体験できる絶好の機会でありますので、奮ってご参加いただきたいと思います。
 
次に光回線の導入についてであります。

光回線につきましては、これまで東目屋地区、船沢地区、高杉地区の各町会連合会からの要望を受け、市がNTT東日本青森支店に要望することで実現してまいりました。

これら3地区に続き、昨年は、新和地区、裾野地区のそれぞれの町会連合会から、市に対して合計874件の署名による光回線導入の要望が寄せられました。市ではこの要望を受けて、NTT東日本青森支店に光回線の早期導入について要望を行ってきたところでありますが、9月17日から裾野地区・鬼沢交換所エリアで光ブロードバンドサービスが開始されたのに続き、10月1日からは新和交換所エリアにおいてもサービスが開始される運びとなりました。

これにより、5地区の町会連合会からの要望は全て実現し、市内のほぼ全域で光回線が利用できるようになります。 地区の方々の要望が、NTT東日本青森支店のご理解により実現しましたことは大変うれしく思っておりまして、この場をお借りして感謝申し上げたいと思います。
 
最後に「子どもの笑顔を広げる弘前市民条例~いじめや虐待のないまちづくりを目指して~」の施行に伴う「あいさつ運動、ことばをかけて見守る運動」についてであります。

去る8月26日から8月30日を「強化週間」として、また、8月27日を「市内一斉取組日」として実施しました。 私も「市内一斉取組日」には、第二中学校区の誓願寺前にて参加し、子どもたちに言葉をかけてきましたが、子どもたちから返ってくる元気のよいあいさつに、この取組の重要性を更に感じました。

「あいさつ運動、ことばをかけて見守る運動」は子どもたちに安心感を与えることはもとより、大人が子どもたちを見守り、行動に気を配ることによって、いじめや虐待の早期発見や早期対応が可能となります。どうか市民の皆様には、この度の運動をきっかけに、今後も時期や時間帯を問わず、子どもたちに温かいまなざしを向けて、子どもたちが「地域の人達にいつも見守られている」と感じられるよう言葉をかけていただければと思います。 今後とも市民の皆様のご協力をお願いします。

 

代表質問

1.マニフェストの達成状況について

Q.記者

マニフェストの達成状況という、構えの大きな質問を用意させていただきました。任期もあと残すところ半年ということで、もう半年しか無いというのかまだ半年もあるというのか、受け止め方はいろいろあるかと思うのですが、マニフェストにいろいろ掲げた施策、課題のうち、残り半年で是非この辺は取り組みたい、解決したいというメニュー。

それから、持ち越したとして、持ち越せそうな課題といいましょうか、それをどういうふうなスパンで今後解決されていこうと思っていらっしゃるか、そういう質問を用意しました。

A.市長

私がマニフェストにおいて掲げた7つの約束と、その約束を実現するための103の施策、これはアクションプランの施策として、平成24年度当初に100%着手・実行し、今年度もプランに基づいて実行しております。

この103の施策は、今年8月に公表しました平成24年度の取組結果に関する自己評価におきまして、進捗率が「実施済み」と「概ね実施済み」を合わせた割合が約95%となっており、達成率が「達成済み」と「順調に推移」を合わせた割合が約86%となっております。

ただしこれは、あくまで自己評価でありますので、現在実施中の第三者評価を待つところです。その結果につきましては、真摯に受け止めたいと考えております。

私は、これまでプランの進化・成長を図りながら、取り組みを拡充するとともに、財源を確保するために、様々な財政健全化にも取り組んできております。

その結果といたしまして、3年間で地方債現在高を121億円減らし、一方で基金現在高を15億円増やしております。

このように、これまでの3年半、市民の声を聴き、職員とともに知恵を出し合いながら、やれることはやってきたつもりであります。

また、マニフェスト施策の枠を超えた取り組みといたしまして、「将来の弘前市の持続的発展」に向け、子育て、健康、雪対策の施策日本一を目指す『エボリューション3』をアクションプラン2013において新設しておりまして、長期的な課題として、これからも果敢にチャレンジしていきたいと思っております。

今後の取り組みといたしましては、現在、総合計画に替わる「新たな経営計画」を、市民に主体的に関わっていただきながら策定しているところであります。

弘前市の20年先を見据えた計画として作業を進めておりまして、策定後は、行政だけではなく、市民、地域、コミュニティ、大学等の研究機関、民間事業者などによる「オール弘前」で、市の持続的発展のため取り組んでいくものです。

この「新たな経営計画」は、私がこれまで行政経営の中で取り組んできた結果導き出された、結論の1つの形になると考えております。

それから、これからの課題として、雪対策にも意を注いでいかなければならないと思っています。 まず、ソフト面でありますが、間口除雪のほかに、除雪ドーザにロータリー除雪車を追従させ速やかな拡幅を行うなど、昨年の反省を踏まえて、いろいろな工夫をしながら取り組んでまいりたいと思っております。

ハード面では、雪対策実証研究事業や克雪モデルタウン整備事業、といったモデル事業を行って、その実証結果を市民や市内事業者にお見せし、雪対策総合プランに反映させていきたいと思っています。

 

自由質疑

1.9月16日台風18号について

Q.記者

まだ正式には閣議決定が必要なのでしょうけれども、今日防災大臣の方から激甚災害に指定するという方針が示されたと、台風18号全体の被害が。それに対して市長はどのように受け止められるかをお願いします。

A.市長

激甚災害の指定につきましては、この前政府調査団がお越しになった際も、私どもの方から圏域の市町村も併せて格別の思いとして協力にお願い申し上げたところです。調査結果等のさまざまなデータに基づかないとなかなか激甚災害の指定は難しいのかと思っていましたけれども、このような状況の中ででも激甚災害の指定に向けて前向きに検討されていると。

この段階でそういう情報が得られたことは、私としてもこれまでの要望活動が実ったのだなと思い、大変うれしく思います。

まだ決まったわけでありませんが、是非これを確実なものにするためにも、10月1日にまた、私ども圏域の市町村長の皆さんと一緒に関係する省庁へ参り、さらにお願いをしてまいりたいと考えています。

Q.記者

今日補正予算の通った台風18号の被害対策についてですが、この段階である程度いろんなものを出してきたということについての思いについてと、今後いろいろと、被災農家の就労支援などという話も先ほど触れたと思うのですが、どういう点を注目してやっていきたいという考えか伺いたいのですが。

A.市長

私はやっぱり、被災住民がこれから安心感を持って生活再建に臨めることを第一優先に考えなければならないと思いました。そういう意味で出せるものはとにかく早くということで、生活支援策、それから農業の関連の施策も、とりあえず今出しました。農業についてもこれからまだまだ作業が残っている訳でありまして、これに対して意欲的に農家の皆さんが動ける環境をまず作ることが大事だという思いで、今回このような措置をさせていただいたということです。

ただ、これで必ずしも十分だとは思っていません。これからは、特にこの農業支援の問題、りんご農家への支援ということがあります。例えば、完全に浸水してしまったりんごは全く皆無作と同じような状況になる訳です。これに対して今まで要した経費は莫大ですが、全く報いられないという状況になるわけです。

一つとして、これまでに投資した様々な作業に対する補てん。

たとえば、農薬について11回も散布してきている訳ですから、これに対する手当というものを市として負担して、再生産への意欲をまた持ち続けていただける状況を作り上げていく。

また皆無作になった、あるいは半分上採れずに収入の道を絶たれて別な仕事も探さなければならない場合は、例えば市が臨時雇用して市の様々な施策に就いていただく。例えば道路の維持とかあるいはこの災害復旧の現場に参画してもらうとか、市としては、農業者支援のための雇用について、このようなことが考えられると思っております。

Q.記者

一つだけ私の方からお話しておきたいと思います。今避難指示、避難勧告が出ている世帯がございます。乳井地区に2件あり、避難勧告と避難指示がそれぞれ出ていますが、これについて今、早急に仮設での措置を進めており、何とか10月のあたま、1日とか2日このあたりには、何とか仮設での対応で避難指示、避難勧告解除が出来ればいいなという思いで、作業の指示をしているところであります。

ただ、実際もう一つの西茂森の箇所につきましては、仮設対応ということもなかなかできませんので、どういう対応策があるのか方法等について検討をしているところです。

これについては市だけではなかなか難しい部分もございます。

あの場所はもともと、最初、国土交通省の方から、監視装置ということでカメラを付けていただきましたけれども、今度は県のサイドでセンサーを付けていただいて、それによって感知すれば危険度がわかるということであります。

今後、仮設の対応も含めてどうやれるのかやれないのか、これを今検討しているところでございます。そういったことが今後わかってくれば、また皆さまにお知らせしたいと思っております。私から以上です。ありがとうございました

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