(会見者: 櫻田 宏 市長)
1.記者会見次第(あいさつの主な項目等)(85KB)
2.令和3年度弘前市成人式について(93KB)
3.食品ロス削減の取り組み(啓発資材)(742KB)
本日、令和3年第4回弘前市議会定例会が閉会いたしました。
新型コロナウイルス感染症への対応として、令和3年産米の概算金下落を踏まえ、収入保険へ加入する際の保険料補助に係る経費など、農業者に対する支援や、タクシー及び自動車運転代行事業者が事業を継続するための支援金のほか、子育て世帯及び住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金に要する経費に係る補正予算などを提案し、いずれも可決されたところであります。
会期中に議員の皆様からいただいたご意見、ご提言につきましては、真摯に受け止め、これからも市民生活を第一に考え、全力で市政運営に取り組んでまいります。
また、第3回市議会定例会で補正予算が可決された「食で応援!学生支援事業」、学生へのアップルパイの提供につきましては、10月から11月にかけて各大学等で提供いたしました。提供した日には前もって楽しみにされていた学生が列を作っていた学校もあったほか、学生から自筆のお礼状をいただくなど大変好評であり、食の面で学生生活を支援するとともに、食を通じて地域の特産品の価値と魅力を認識してもらうことにつなげることができたと思っております。
新型コロナウイルス感染症に係る市民生活への支援につきましては、今回の補正予算にある給付金などの他にも様々な形で支援ができるものと考えておりますので、引き続きどのような対策が望ましいかを検討し、必要な支援は速やかに実施してまいります。
来年、令和4年、2022年は、弘前でのねぷた運行に関する最も古い文献である1722年の弘前藩庁「御国日記」から数えて、300年という大きな節目を迎える年であります。
弘前ねぷたは、藩政時代以来、住民の手により受け継がれてきた伝統行事であり、昭和55年には「弘前のねぷた」として、国の重要無形民俗文化財の指定を受け、今日では、国内外からの多くの観光客で賑わうまつりとして発展してまいりました。
先人が試行錯誤を繰り返しながら築き上げた弘前ねぷたは、当市の貴重な財産であり、しっかりと後世に伝えていくことが現在のまつりに関わっている私たちの使命であると考えております。
このことから、300年の歴史と伝統を振り返りながら、多くの方々にその魅力を伝え、次の百年へとつなげていけるような様々な取り組みをしっかりと進めていくため、本年3月に、弘前ねぷたまつりの主催5団体において「弘前ねぷた300年祭実行委員会」を新たに設立しております。
今後は、ねぷた団体や観光関連事業者などと連携して、弘前ねぷたの振興・継承を図る様々な記念事業を実施し、300年祭の機運醸成を図っていくとともに、首都圏や関西、四国でのプロモーション活動の実施や積極的な情報発信など、市をあげて様々な取り組みを進めてまいります。
この度、来年1月からスタートする「弘前ねぷた300年祭」に向け、筆文字のシンボルロゴと、弘前市マスコットキャラクターたか丸くんの弘前ねぷた300年祭バージョンを作成しました。
シンボルロゴは、これまでNHK大河ドラマの題字を複数手掛け、弘前城築城400年祭の際も題字も担われた、弘前市出身の著名な書家である、菊池錦子氏に揮毫していただきました。
弘前のねぷた人の情熱があふれ、これからも伝統を継承してゆくという強い想いを抱きつつ、ねぷた囃子が聞こえてくるような躍動感あるイメージとなっており、市を挙げて300年祭を祝うよろこびと決意が、力強く伝わるものであると感じております。
今後、たか丸くんと合わせて様々な媒体に積極的に使用することによって、300年祭を盛り上げながら、一体的なPR活動を展開してまいりますので、皆様におかれましても広く活用していただきますようお願いいたします。
令和元年以来、2年連続で中止となっている「弘前ねぷたまつり」でありますが、代替事業であります「城下の美風」や各ねぷた団体による町内運行や展示など、弘前ねぷたの300年の伝統と歴史が、ここで途切れることがないよう、ねぷたに関わる多くの方々にご協力をいただきながら様々な取り組みを行ってまいりました。
来年の「弘前ねぷたまつり」につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染状況や国・県で作成しているガイドラインを踏まえながら、まつりの内容や感染防止対策を関係団体と協議し、安全で安心に、そして300年祭に相応しい魅力ある「弘前ねぷたまつり」を開催できるよう、関係者一丸となってしっかりと準備を進めてまいります。
次に、市では、食品ロス削減を推進する取り組みを進めておりますが、この度、本年3月の実施に続き、食品販売事業者と連携したキャンペーンを実施いたします。
市内におけるスーパー等の食品売り場などで、「手前から買うも立派な貢献」や、「賞味期限はおいしく食べられる期限です」などと書かれた啓発ポップやポスターを掲示して食品ロスの削減の協力を呼びかけるものです。
まだ食べることができるにも関わらず廃棄されている食品について、令和元年度の推計値では日本国内において約570万トンとされており、世界の食料援助量の約1.4倍とも言われております。
食品ロスの削減は、持続可能な社会の実現のため誰もが取り組める身近な課題でありますので、ぜひ市民の皆様のご協力をお願いいたします。
また、飲食店におきましては、食品ロス削減を推進する取り組みである3010(サンマルイチマル)運動を進めております。
これは「乾杯後30分間は席を立たずに料理を楽しみましょう」、「お開き10分前になったら、自分の席に戻って再度料理を楽しみましょう」と呼びかけることで、食品ロスを削減するものです。職場や知人との宴会から始めていただき、一人ひとりが「もったいない」を心がけ、楽しく美味しく宴会を楽しんでいただきたいと思います。
次に、本年度当市では、男性896名、女性817名、合計1,713名が新しく成人の仲間入りをいたします。
式典は、1月9日 日曜日、午前11時から青森県武道館を会場に検温、手指消毒、マスクの着用など新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策を行ったうえで、開催いたします。
12月21日時点での申込者数は1,200名となっており、当日来場できない方のために、インターネットによる式典のライブ配信を行うこととしております。
また、昨年と同様に、新成人9名が企画運営委員となり、式典の内容や記念品などを自ら考え企画しております。市といたしましても新成人の皆様にとって節目となる式典を安心安全に開催できるようしっかりと準備を進めてまいります。
最後に、新型コロナウイルスワクチン接種につきましては、12月21日現在の接種状況は、12歳以上の全ての対象者のうち、2回目まで接種が完了した方は13万1千210人で、接種率は85.8%となっております。
当市における3回目接種は、12月10日から医療従事者等の接種を開始しております。
3回目接種全体の対象者は、現時点では、2回目接種を完了した18歳以上の市民、約11万8千人と見込んでおります。
先週12月17日には、国から通知があり、①医療従事者等、②高齢者施設等の入所者及び従事者、③通所サービス事業所の利用者及び従事者、④病院及び有床診療所の入院患者の以上につきましては接種間隔6カ月以上となり、それ以外の高齢者につきましては7カ月以上という前倒し接種の考え方が正式に示されました。
このことから当市では、国の通知に基づいて、接種間隔の前倒しをすることといたしました。まずは、2月上旬の接種を予定していた医療従事者の方の接種を前倒しして1月から進めることとし、高齢者施設等の方々につきましては、対象となる方の確認などが必要となりますので、各施設と調整のうえ、準備が整い次第、順次接種を前倒しして開始できるよう、弘前市医師会と協議を続けてまいります。
現在、当市における新型コロナウイルス感染症に関しましては、市民の皆様のご協力により、感染を抑え込むことができているところではありますが、これから年末年始を迎え、会食の機会や帰省などにより、人と人とが接触する機会も多くなることが見込まれます。
市民の皆様におかれましては、「マスクの着用」、「三つの密の回避」、「手洗い」、「手指の消毒」、「定期的な換気」といった基本的な感染防止対策を継続いただきながら、年末年始をお過ごしいただきたいと思います。
今年も残すところあとわずかとなりました。1年間の総括をお願いします。
今年は、新型コロナウイルス感染症が社会経済活動に大きな影響を及ぼす中、市民の「いのち」と「くらし」を守るため100を超える感染防止対策と経済対策、そしてワクチン接種に奔走し、市民の皆様とともに立ち向かってまいりました。医療従事者をはじめ、市民や事業者の皆様お一人お一人のご尽力、ご協力に対しまして深く感謝を申し上げます。
ワクチン接種につきましては、市内約100の医療機関の皆様の多大なるご尽力をいただき、5月31日から65歳以上の市民への接種を開始いたしました。
6月からは「弘前方式」として、介護や障害福祉サービスに従事する方など一定の職種の方への先行予約を順次実施し、職場あるいは家族単位での申し込みにご協力いただき、ワクチン接種の加速化が図られたものと思っております。
経済対策では、2年ぶりとなる弘前さくらまつりを、県のガイドラインに沿った感染防止対策や、これまで開催した弘前城秋の大祭典や弘前城雪燈籠まつりなどにおける対策の研究と実証結果を反映させた感染防止対策を徹底して開催いたしました。入園されたすべての方々には、ご理解とご協力をいただき、感染者を出すことなく、大きな事故やトラブルもなく、無事閉幕することができました。
新型コロナウイルス感染症への対策だけではなく、総合計画を着実に推進していく中で、特に「健康寿命の延伸」について重点的に取り組みを進めてまいりました。
市政の最優先課題に位置付けて整備を進めてきた新中核病院が令和4年4月1日に開院することから、次の段階として、10月に弘前市立病院・旧第一大成小学校跡地活用基本構想を策定し、この構想をもとに当該跡地を「健康づくりのまちなか拠点」として整備することとしております。
また、5月には、地方公共団体としては全国で初めてとなる日本医師会医療情報管理機構と医療情報提供契約を締結し、弘前大学との連携により、次世代医療基盤法を活用した健康データと医療情報の研究を進めることとするなど、健康寿命の延伸に向けた環境を整備いたしました。
さらに、子どもの頃から健康に対する意識をもち、正しい知識を身につけ、望ましい生活習慣を心がける「次世代の健康づくり推進事業」の実施や、働き盛り世代への運動教室の開催などをとおして、市民の健康づくりへの機運向上を図り、健康都市の実現へ向けて取り組んでまいりました。
その他、総合計画において、農業をはじめ、さまざまな分野における高齢化や担い手不足、労働力不足の問題、子ども達の健やかな成長、安心して子どもを産み育てることができる社会環境の整備、障がいのある方もない方もさまざまな分野に参画でき、性的マイノリティなど多様性を認め合う社会の構築、産業・雇用・経済の振興や地域防災など、大きな課題にも対応する各種施策を展開したところであります。
新型コロナウイルス感染症の影響も多くある中でありましたが、歩みを止めることなく、市民目線を大切にし、市として優先すべきものをしっかりと見極めながら、新たな取り組みにも挑戦できたものと思っております。
今年1年を漢字1文字で表現すると何になりますでしょうか。
今年の漢字1文字につきましては、「恕(じょ)」であります。
「恕」とは「思いやり」という意味です。
これは孔子の言葉で、「己の欲せざる所、人に施すこと勿かれ」、自分がされたくないことは、人にもしないということであり、思いやりの大切さを表したものであります。
新型コロナウイルス感染症の感染が拡大して以降、全国的に、感染された方や医療従事者、ワクチン未接種者への誤解や偏見に基づく不当な差別や誹謗中傷なども残念なことに少なからず起こったところであります。
一方で、感染拡大を防止するために、一人ひとりが家族や、自分の周りの人へ感染させないために、基本的な感染防止対策にご協力いただき、制限ある生活の中にあっても、思いやりを持って行動したことが、感染拡大防止の一助にもなったものと考えております。
ある大学の先生が小学校1年生に論語を教えたところ、一番人気だったのがこの「己の欲せざる所、人に施すこと勿かれ」だったとのことであります。人としての基本であるはずの態度を、ごく端的に説いているから小学生でも「わかる」のではないかと思っております。小学生でも十分理解できるのに、なかなかこれを全うすることができない人が多いというのが現実であります。
自分がされたくないことは、人にもしない、この言葉の大切さを改めて考えさせられた1年であったと思っております。
12月議会で議員有志から提出された議会選出監査委員の廃止に関する改正案が可決された件ですけれども、市長の受け止めをお願いします。
議会内で様々議論されているとのことであったため、意見が集約されることを期待していました。結果として全会一致にならなかったことは残念に思いますが、議会の議決であり、真摯に受け止めたいと思っています。
現状監査委員2名になっていますが、定員は3名だと思います。今後議会から出さないと条例が変わりましたので、市側から人選して議会に提案するなど、今後の対応についてお考えをお知らせ願います。
1名の議会から選出していた監査委員が出ないということになりましたので、その分については、人選そして本人の内諾といったところを理事者側で条例に沿った形で対応していくということになります。
次の議会となると時間もないのかもしれないのですけれども、いつくらいまでに新しい方を決めたいなど、時期的な目標はありますでしょうか。
今回、決定をいただきましたのでこれを受けてということになりますが、現時点でまだ決定を受けた段階ですので明言できる状況にはないと思っています。