(会見者: 櫻田 宏 市長)
・弘前ねぷたまつりについて
・LINEを活用した「弘前市道路損傷等通報システム」の試験運用について
・新型コロナウイルスワクチンの接種について
1.記者会見次第(あいさつの主な項目等)(87KB)
2.LINEを活用した「弘前市道路損傷等通報システム」の試験運用について(1120KB)
はじめに、弘前ねぷたまつりについてであります。
8月1日から7日まで開催しました弘前ねぷたまつりでありますが、4年ぶりに制限なしで開催し、審査をはじめ、合同運行これは土手町や駅前両方で行いました。また、最終日のフィナーレを飾った「なぬかびおくり」も復活をして、まつり本来の熱気が、戻ったと思っております。特に子ども達の地鳴りのような大きなヤーヤドーのかけ声、これはまつりの次の時代を担う世代がしっかりと育ってきているな、という印象を持ったところであります。まつり期間中は、天候にも恵まれ、多く皆様に津軽の夏を満喫していただけたものと思っております。
ねぷた団体や警察など関係機関のご協力により、大きなトラブルや事故もなく、まつりを無事に終えることができましたことを、この場をお借りいたしまして改めて感謝申し上げます。
今年のねぷた、これは昨年のねぷた300年祭に続く次の100年を創る最初の一歩を踏み出す年として、まつりの初日には、当市との友好都市交流40周年を迎えた北海道の斜里町から山内町長さんをはじめ、町議会議員、町民号でお越しの皆様をお迎えいたしましたとともに、同じく友好都市の群馬県太田市からは11年ぶりに清水市長、そして、太田市の姉妹都市である愛媛県今治市からは、はじめて徳永市長さんがお越しになりました。また、昨年、今年と2年連続で観光PRを行った神戸市関係者や金魚ねぷたをご縁につながった山口県柳井市長さん、台湾の遠東百貨グループ社長さんはじめ、JR東日本の社長さんにもお越しいただき、一緒にまつりを盛り上げていただいたものと思っております。
勇壮な鏡絵と哀愁の漂う見送り絵に彩られた大小のねぷたとねぷた囃子、そして、子供たちの「ヤーヤドー」の元気な掛け声が、多くの市民や観光客の皆様を魅了し、「熱い津軽の夏まつり」を楽しんでいただけたものと思っております。
次に、LINEを活用した「弘前市道路損傷等通報システム」の試験運用についてであります。
このたび市のデジタルトランスフォーメーションの取り組みの1つとして、道路施設に関する損傷などを、LINEを通じて手軽に情報提供できる「弘前市道路損傷等通報システム」の試験運用を開始いたします。
市の道路管理につきましては、市民から寄せられる舗装の穴や側溝の損傷などの通報が、令和4年度で約1,000件あり、そのほとんどを電話により受付しております。
電話による通報につきましては、損傷の程度を把握しづらいことや、目印がない場所では、その詳細な位置の特定が困難であることなどの理由で、道路損傷への対応に時間を要しておりました。
今回の通報システムの運用により、通報は自動で受付されるほか、これまで口頭で伝えることが難しかった、舗装の穴の大きさや、側溝の破損状況などの損傷の程度について、市民から送信された写真により判断することができるようになります。
また、周りに目印がない損傷箇所では、送信された位置情報から正確な位置を把握でき、道路損傷への対応時間の短縮につながるものと期待しております。
試験運用の期間は、明日、8月10日から11月30日までといたします。
提供いただいた情報を道路施設の維持管理に活かしながら、市民と行政の協働による、安全で安心な道路交通を確保してまいりたいと考えております。
次に、新型コロナウイルスワクチンの接種についてであります。
当市の新型コロナウイルスワクチン接種につきましては、弘前市医師会及び市内各医療機関等のご協力をいただきながら、現在、高齢者などを対象とした令和5年春開始接種を進めているところであります。
8月1日時点での令和5年春開始接種の接種者数は37,247人で、全市民の22.4%、65歳以上の高齢者ベースでは53%が接種済となっております。
令和5年度のワクチン接種は、現時点での国の方針として、5月8日から9月19日までの「令和5年春開始接種」と、9月20日から12月までの「令和5年秋開始接種」の2回に分けて実施する予定とされており、今後、「令和5年秋開始接種」が始まります。
「令和5年秋開始接種」で使用するワクチンは、これまで使用したワクチンとは異なり、現在の流行主流株であるオミクロン株XBB.1.5対応の1価のワクチンであり、接種対象者は、現時点では「1・2回目接種を完了した5歳以上のすべての方」と国から示されております。接種券は、令和4年秋開始接種などを受けられた方につきましては、令和5年春開始接種の対象外となる方も含め、すでに送付しておりますので、未使用の接種券がお手元にある方は、そちらが使用可能となっておりますので、令和5年秋開始接種が開始されるまで、引き続き保管いただくようお願いします。令和5年春開始接種を受けられた方につきましては、今後、ワクチンの接種間隔やその他詳細が国から示され次第、速やかに送付いたします。
国では、新型コロナウイルスワクチンの有効性の持続期間等から検討を行い、「令和5年秋開始接種」を行うこととしております。接種券の送付時期や、接種を開始する時期につきましては、国から詳細が示され次第、市ホームページやSNSなどで速やかにお知らせいたします。
新型コロナウイルス感染症は5類感染症に変更となりましたが、国の審議会において、感染者が全国的に増加傾向であることが報告されており、引き続き感染拡大防止に努めることが必要と考えております。
また、オミクロン株対応2価ワクチンによる令和4年秋開始接種及び令和5年春開始接種につきましては、8月4日付け国通知により、9月19日をもって終了と示されたところであります。このため、本接種を未接種であって接種を希望される方におかれましては、重症化予防等のため、早期の接種をご検討いただくとともに、9月20日以降におきましては、現在の流行主流株であるオミクロン株XBB.1.5による重症化予防のため、令和5年秋開始接種についてご検討いただくようお願いいたします。
今治市との今後の交流方針について、昨冬、今治市から訪問団があったり、こちらからねぷたを出したり、これまでもお互い人を出し合ってという流れがあるかと思いますが、それについて今後、どういう交流を続けていきたいのかお願いします。
愛媛県今治市とは、当市の友好都市である群馬県太田市と今治市が姉妹都市であるというご縁により交流が始まりました。昨年が、太田市と弘前市との友好都市交流30周年、そして太田市と今治市との姉妹都市締結が20周年の記念の年であり、10月に太田市で開催された太田スポレク祭の交流会の場において、3市によるトライアングル交流という種が蒔かれたと捉えております。
その後、その他の分野におきましても今治市と当市とは関係が深いことが分かってまいりました。
江戸時代の弘前藩2代藩主・津軽信枚(のぶひら)公の正室として嫁いだ徳川家康の養女である満天姫(まてひめ)は、今治藩の初代藩主・松平定房(さだふさ)といとこ関係にありました。
また、両市に残る近代建築においても関係が深いことがわかりました。
当市には、母方が弘前藩士の家系であった前川國男の建築物が8棟現存し、今治市には、前川と同じく日本を代表する近代建築家・丹下健三の建築物が7棟現存しています。今治市は、丹下健三の父の故郷で、丹下が小中学校時代を過ごした場所であります。丹下は大学卒業後、前川建築設計事務所に数年所属し、建築家としてのキャリアをスタートさせております。
両者が設計した市庁舎、市民会館については、外観内観ともに類似した造りとなっており、両巨匠が手掛けた雰囲気の似た建築物がランドマークとなって、両市の街並みを形作っております。
昨年度より始まった今治市との交流は、今年2月には「弘前城雪燈籠まつり」において、今治市の特産品である柑橘類やキウイフルーツの販売を行い、また、弘前市からは、2月26日に今治市の「せとうちみなとマルシェ」というイベントにおいて当市のりんごを販売し、1トンのりんごがわずか45分で完売するほどの人気ぶりでありました。
今年度に入り、6月には「弘前ねぷたin今治2023」を2日間開催し、8メートルの大型扇ねぷたを愛媛県に初上陸させ、初日の夜に勇壮華麗なねぷたを運行し、今治市民を含め約7万人の方々に楽しんでいただきました。2日目は「せとうちみなとマルシェ」にて、大型扇ねぷたの展示、ねぷた囃子や津軽三味線の演奏、絵師・三浦呑龍氏によるねぷた絵制作の実演、リンゴジュース、シードルをはじめとした当市の特産品などの物産販売の実施、観光PRを行うなど、弘前の魅力を今治や四国、しまなみ海道でつながっている山陽の方々にお伝えしてまいりました。
先日の弘前ねぷたまつりの初日には、太田市の清水市長と今治市の徳永市長が揃って出陣いただいたところであります。
友好都市太田市を介してつながった今治市との交流は、両市の特産品であるフルーツによる交流、そして弘前ねぷたという伝統文化を通じた交流に発展しております。
太田市・今治市・弘前市の3市によるトライアングル交流は始まったばかりでありますが、今後も、物産や観光交流による経済効果をはじめ歴史や建築物のつながり、文化やスポーツ、さらには次の世代を担う子どもたち同士の交流など、幅広い分野での交流の在り方を探り、交流を契機として3市が共に発展するという果実が得られるよう展開してまいりたいと考えております。
今冬の雪対策について、8月なのでまだ早いかと思うのですが、これまでに新たに雪対策として決まったものや現在検討中のものがあれば教えていただきたいのと、今冬の対策について、だいたいいつぐらいまでに示したいというのがあれば時期も教えていただければと思います。
昨冬は、短期間での集中的な降雪や気温の乱高下、10年に一度と言われる強い寒波の影響で大雪となるなど、これまでとは雪の降り方が違っており、変化を感じる気象状況となりました。
こうした状況の中、昨年度の新たな取り組みといたしまして、「町会長ホットライン」を開設し、地域と行政の連携を強化したほか、市民開放型雪置き場を早期に開設するなど、雪対策の強化を図ったところであります。
今年度、各町会へ実施した「町会長ホットライン」のアンケート調査の結果、利用した町会長からは好評を頂いており、対応が早かったとのご意見が多かったなど、地域の除排雪に関する意見、要望の集約に効果的であったことから、今年度も継続してまいりたいと考えております。
また、共助による除排雪活動支援につきましては、間口の寄せ雪処理などにおいて、民間のマッチングサイトによる有償の雪処理サービスを開始しており、市のホームページで紹介している2事業者の令和4年度実績では、合計196件のマッチングが成立しております。
今後は、インターネットを日常的に利用されていない市民の方の利用を促進するため、電話対応が可能である事業者について、関係機関へチラシ等の配布により周知を図り、サービス普及の拡充に努めてまいります。
また市では、ふるさと納税を通じて、実家や空き家前の雪かきを手配する雪かき代行サービスを行っております。これについては、昨年度までは実績が無いことから、ホームページでわかりやすいように紹介するとともに、フェイスブックなどのSNSへも掲載し、周知を拡大してまいります。
道路除排雪におけるオペレーターの担い手確保も大きな課題であります。このことから、これについても道路除排雪作業に必要なオペレーターの資格取得等を支援する「弘前市資格取得チャレンジ事業費補助金」を制度化しており、市ホームページやフェイスブックなどで活用を働きかけてまいります。
さらに「弘前市雪対策総合プラン」の来年度の改訂に向けて、新たにアンケート調査を行うこととしており、これまでに市が実施してきた雪対策に対する市民の皆様のご意見や、除排雪作業へのアイデアを伺い、今後の雪対策に反映できるか検討してまいります。
市といたしましては、持続可能な雪対策のため、市民や事業者、行政が連携する、協働による雪対策を着実に推進してまいりたいと考えております。
これは初めてのことだと思うのですが、事業費や、県内の他市町村での導入状況などわかったら教えていただければと思います。
事業費については、事業者にこれを委託すると導入で150万円、毎年かかる維持管理費に134万くらいかかるということですが、今回は職員が導入をいたしましたので経費はかかっておりません。
経費については、市長がおっしゃったとおり、かかっておりません。これを同じ内容で業者に委託すると初年度税抜きでシステム構築に20万、保守管理に120万、消費税込みでだいたい154万くらいかかるのですが、その分の経費がかからない。保守を委託した場合は、毎年134万経費がかかる。そこを職員がシステムを構築したということで経費は一切かかってございません。県内のシステムの導入状況ですが、把握はしていないのですが、市の場合はLINEサーバを使った提供なのですけれども、むつ市は業者に委託して別なサーバや、ほかにもLINEのサービスも使って、その中でやっていることは把握しております。それ以外は把握しておりません。
県内2例目とかそういうことではなく、また別物になるということでしょうか。
あとで調べて情報提供をさせていただければと思います。
ねぷたまつりが終わって、人出に関して、青森ではAIを使った集計を試験的に行いました。その結果も報道等でご覧になっているかと思います。その辺ご覧になったご感想と、弘前ねぷたまつりに来年以降、そういうAIによる集計等を導入するかどうかの可能性みたいなものはありますでしょうか。
AI集計というのが青森で行われたということを伺いました。様々な経費、あるいは人件費も含め、お金をかけて対応していくということになると思うのですが、弘前市としては、これまでのまつりと比較してどうだったかというので人出の推計値を出させていただいております。これを実数にどれだけ近づけて、この数値を何に使っていくのかということです。経済効果を計るためには実数で計っていって、それが経済効果的にどれくらいだったのか、文化の振興でどの程度になっていくのかという数字として使っていくとすると、なかなか使いづらい数字になるのかなという、現時点での感想を持っておりますので、その数字の取り方については、どういう目的で何をするために行うのかというところもしっかりと精査していきたいと思っております。
現時点ではこれまでのまつりに比べてどの程度の人が出ていたかというその比較をするためにも従前の集計方法、推計方法を採用させていただいているというところです。
来年以降につきましても、この数値をどうすることが必要なのかとその必要性について十分検討していきたいと思っています。
今のところやるかどうかの検討段階にはないと。
その場にいた人の人数を出していくことの必要性というところを少し検討させていただきたいなと思っております。
まつりの人出ですので、現場にいた人と、開始前に時間がないので並んでいるねぷたを見るだけで帰っていった方もいらっしゃいますし、そういた方々はどう評価するのかというのは、今回の実証実験ではなかなかわからないのではないかと思っています。
今年のねぷたの観光客数を推定でもわかれば教えて欲しいのと、去年に比べてどうか、それについての受け止めをお願いします。
今年の人出は7日間で137万人という推計値を出させていただいております。コロナ前に比べてどうかということでいくと、コロナ前よりも印象としては多いです。これは私だけの感覚だけではなくねぷたまつり関係者の話、タクシードライバーの話、沿道にあるお店の方々、出店の方々からの直接的なご意見として、確かな数字での話ではないのですが、印象として今年は多いなと各所で聞かれましたので、実際のところ、コロナ前の2019年、2018年に比べて多い印象です。
昨年に比べてどうか、一昨年に比べてどうかというところですが、昨年は弘前ねぷたまつりは沿道での飲食をお控えいただいて、あるいはねぷたに参加される方々も大声での掛け声については、マスクの着用などさまざまな制限を設けて行ったまつりでした。コロナもまだ2類の状況でのまつり開催でしたので、沿道にお越しになって直接ねぷたをご覧になった方も少なかったのではないかという印象でした。昨年は沿道からも声を出さないでほしいというお願いもさせていただいたと思っておりますが、段ボールに「お帰りなさい、弘前ねぷた」と書いて、声は出していないけど意思を示していただいたのがすごく印象的でした。市民の皆様、観客の皆様にコロナの中でのまつり開催にご理解いただいて昨年のまつり開催があったと思いますが、それがあってこその今年、制約のないまつりとして開催したところねぷた団体の方々もすごいエネルギッシュな大きな掛け声をかけていただいて、子どもたちのヤーヤドーの声は地鳴りのように響いてきて、私は、こういうヤーヤドーの声は聞いたことがないな、という印象を持ったところです。また沿道の方々もそれぞれにわきまえながら声援あるいは大きな拍手を送っていただいておりましたので、そういった意味では過去に比べて、コロナ前に比べても盛り上がったまつりであった印象であります。
いらっしゃる方が増えたことに関して受け止めをお願いできますか。
一つの例で申しますと交差点、土手町コースでは桜大通りから降りて行ったスクランブル交差点のところでは、列が15列を超えていた気がします。また、まちなか情報センターでの観客の列もだいぶ16、7列までいっていたのではないかという印象がありましたのでそれだけ観客の皆さんがお越しになっていたと。駅前コースも同様でイトーヨーカドーから駅に向かう交差点のところもかなりの人が列を作っていたと思いますし、ヒロロの交差点のところも相当な方々が集まっていらっしゃったと近年なかなかそういうのはなかったのですが、今年はそういう状況が見られたと思っております。
ねぷたまつり期間8月1日から7日までの宿泊者数の実績をお知らせいたします。今年宿泊者数の合計が16,042人、そのうち外国人の宿泊者数が1,045人となってございます。
また、昨年度12,663人でしたので、対前年比でいくと126.8%となってございます。平均客室稼働率は1週間で87.4%となってございます。
コロナ禍前と比べても相当増えていることの原因の分析とか、今どのように見立てているのでしょうか。
やはりコロナでねぷたまつり、令和2年は全面中止、令和3年は地域での運行を奨励すると、コロナ対策費もしっかりと出して行いました。令和4年はさまざま制限がありましたが合同運行を行った。この3年間のねぷたまつりができなかったということでねぷたまつりに対しての新たな認識というか、大切さというのを思い出された方々が、今年はねぷたまつりを見に行こうよと、そういう形で繰り出してくれたのではないかなと、市民のみならず、近隣の市町村あるいは、県外からも相当数の方々がお越しになっておりました。海外からも今報告があったとおりでございます。
コロナが明けて、いよいよ夏の祭り、それも東北の祭り。8月は弘前のねぷたまつりも、青森のねぶたまつりも、五所川原立佞武多も、八戸の三社大祭も、あるいは能代でもさまざまな地域で祭りが行われているということに全国からも世界からも、お越しになったのではないか、その効果が出たものと思っております。
外国人観光客がコロナ前に比べて、増えているのかというような何かしら、数字などございますか。
今のところデータ収集中ですので、まだそこまでは持ち合わせてございません。
過去のデータでは。
過去のデータではございますので、後ほどお知らせいたします。
印象としてなんですけれども、現在は中国があまり来られていない。数的には観光客が来られていない。それから台湾もまだ青森の定期便が復活していない。韓国も同じですが、印象として欧米系の方が多いというのが春のさくらまつりもそうでしたが、今回のねぷたまつりも欧米系の方をよく見かけるなという印象を持ちました。
そうすると今来られていない中国、台湾、韓国が加わってくると、より増えていくというような受け止めですか。
はい、そうなります。数としては、これまで実績のある台湾、中国、韓国といったところの数が復活してくると相当数になるかと思います。
ただ、弘前市としては現在、欧米系からの誘致も推進していきたいと思っておりますので、そういった意味では、そちらの方々が目を向けてくれたことは良いことだったのかなと思っております。
弘南鉄道が脱線事故を起こしまして、現在復旧に向けて取り組んでいるところですが、運行の見通しがまだ立っていない状態で市としてはどのような感想なり、受け止めをお持ちでしょうか。
今回発生した脱線事故については、まずは乗車されていた方にけががなかったということでそれは幸いだったなと思っております。報道でもあるように、弘南鉄道大鰐線については、今回91歳の女性の方が大鰐線を使って大鰐町の温泉施設を訪れていたと、買い物や通院で大鰐線を使っており、生活するうえで大事な路線、安全に運行してほしいというご意見があったり、帰省する弟さんをお迎えするために千年駅から中央弘前駅に向かおうとしていた方が利用できないので、バスかタクシーを探すといったお話しとか、通勤等で大鰐線を週に2、3回使うという20代のアルバイトの女性が滅多にないこととは思うが、原因の究明をしてほしいという話であったりとか、さらには、夏休みを利用して、家族らと金魚ねぷた列車に乗る計画だった女性41歳の方、昔から慣れ親しんだ大鰐線、最近は使わなくなったが面白い企画をやっていると聞き観光目的で使う予定だったと東京から観光で訪れた方も金魚ねぷた列車に乗ろうと思ってきたが残念、駅舎の雰囲気だけでも楽しんでいきたいといったお話しがありました。これまでのアンケート調査ではなかなか出てこなかった地域の中に潜んでいた小さな声であると受け止めておりますし、最近取り組んできた観光利用、イベント列車等の事業も近隣のみならず東京からも金魚ねぷた列車に乗りたいという方がいらっしゃるということであります。定期利用については、だいぶ下がってはきているものの、観光利用を含めた定期外利用の方々が現在増加傾向にあるということでございます。こういうことからも今回の事故については国の運輸安全委員会にしっかりと調査していただき、また事業者のほうでも調査を徹底していただき、安全対策をとっていただくと、そのためには市といたしましても、事業者に寄り添って、市民の皆様、交通弱者の皆様が利用される安心安全につながるような対策、あるいは今後も観光利用を含めた利用促進策について事業者とともに検討、協議をして進めていく、これが大鰐線の維持・活性化につながっていくものと考えております。さらには、電気鉄道という大量の方を移送できる手段であります。地球温暖化の問題、二酸化炭素の排出量を削減するという世界レベルでの大きな課題に全世界が向かっている中で電気鉄道という多くの方を運ぶことができる乗り物がありますので、今あるものを廃止するとか、そういった方向で検討するより、今あるものを地球温暖化対策、二酸化炭素排出量削減対策といった視点をもちながら検討していくことも必要であると考えておりますので、今後この辺も含めて検討を加えていきたいと思っています。
沿線自治体では安全運転のために、事業者が通常であれば負担する分の安全対策費用を負担するとか、活性化策を打ち出しているわけですけれども、そのような中、事故が起きてしまった、なおかつ運行ができなければ利用者側から弘南鉄道って事故相次いでいるんだってというような不安の声があったりですとか、観光利用の促進という面でもマイナスに働いてしまうのかなというところもあるかと思います。それらを踏まえて市として今回の事故が起きたということについて、どのように受け止めているのかお願いします。
弘前市としてもそうですし、沿線自治体もそうです。事業者もそうですが、安全が第一であります。安全で安心して乗れる乗り物だということで今回の脱線の事故でありました。事故が起きないように4年前の事故を踏まえて、あの時は枕木が少し緩んで線路が広がって脱線したということでありましたが、今回の調査では枕木の問題等はなかったという新聞報道を見ております。沿線自治体で補助金を出して、安心安全対策を徹底するということで取り組んできました。枕木の交換等を行って、この後線路の交換を令和6年度から計画的に行うこととして沿線自治体で補助金を出していくということで計画を立てておりましたが、仮に線路を交換していたなら今回の事故が起きなかったのではないかなどいろんなことがあります。安全対策はもっと前倒しでしっかりとやっていくことが多くの皆さんも安心の利用につながっていくのではないかとも考えますので、その辺については国の運輸安全委員会の調査結果をしっかりと受け止めて、事業者もさまざまな角度から検討しておりますので、その検討結果を受けて沿線自治体とともに対策、対応、そして利用促進につなげていきたいと思っています。
沿線ではいろいろ支援してきたにもかかわらず、起きてしまったということについて受け止めとして、残念なのか、もっとしっかりしてほしいなのかそういう意味でどのように感じていらっしゃるのでしょうか。
事業者と一体となって、この電気鉄道というものを維持活性化したいという意思をもって各自治体が支援にまわっております。計画的に進めていくという、計画のスピードが遅かったのかもしれない。安全対策は一番の重要な対策となりますので、その辺についても今回の事故の調査の結果をしっかりと受け止めて対応していきたいと思っています。