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令和6年6月5日 定例記者会見

(会見者: 櫻田 宏 市長)

 

市長あいさつ

・大型ねぷたを活用した観光プロモーション活動(仙台・神戸)の報告について

・りんご放任園対策について

代表質問

1.今年の猛暑のりんごへの影響について

 

自由質疑

1.りんご放任園について
2.旅行会社の談合について
3.開雲堂閉店に伴う建物の取り扱いについて
4.弘前偕行社について

 

配布資料

1.記者会見次第(あいさつの主な項目等)PDFファイル(62KB)このリンクは別ウィンドウで開きます
 

市長あいさつ

はじめに、宮城県仙台市と兵庫県神戸市で実施いたしました大型ねぷたを活用した観光プロモーション活動についてご報告させていだきます。

先月、24日から26日まで仙台市の楽天モバイルパーク宮城で実施いたしました「弘前ねぷたin仙台2024」では、試合観戦等に訪れた延べ7万3000人を超える来場者を弘前ねぷたでお出迎えし、8月1日から開催する弘前ねぷたまつりの告知や観光PR、当市の特産品販売を行いました。

高さ8メートルの弘前ねぷたがねぷた囃子に合わせて昇降し、回転すると、その様子を見ていた多くの方々から驚きの声が上がり、大歓声と大きな拍手が沸き起こるなど、弘前ねぷたの迫力をしっかりと目に焼き付けていただいたものと思っております。

また、5月31日から6月2日にかけての3日間、神戸市を代表するハーバーランド高浜岸壁で開催した「弘前ねぷたin神戸2024」では、好天にも恵まれ、昨年を大幅に上回る3日間の推計で約4万9千人のお客様にお越しいただきました。

神戸市の久元市長や、株式会社フジドリームエアラインズの楠瀬社長をはじめ、関係者の皆様にご協力をいただき、盛大に開催できたことに改めて感謝を申し上げます。

今年は、改修工事を終えたばかりの神戸市のシンボルであるポートタワーやベイエリアの夜景をバックに弘前ねぷたが初めて神戸ハーバーランドの岸壁沿いを練り歩き、沿道に詰め掛けた来場者から大きな歓声があがり、多くの方々に弘前ねぷたの魅力を肌で感じていただいたものと思っております。

これらのプロモーション活動では、「ぜひ、弘前ねぷたを見に行きたい」、「7月には楽天戦が弘前であるので、弘前の市街地を歩いて回りたい」といったお声を多数いただくなど、大きなPR効果につながったものと考えております。

8月1日から始まる弘前ねぷたまつりには神戸市の副市長さんも参加されるとのお返事をいただき、仙台市及び神戸市をはじめ、全国各地から多くのお客様が弘前に訪れていただけるものと期待しているところであります。

 

それでは、本日の話題といたしまして、りんご放任園対策についてお話しいたします。

りんごの最大輸出先である台湾への輸出に重大な悪影響を及ぼす害虫であるモモシンクイガの防除につきましては、コンフューザーRの取り付けとともに、病害虫の発生源となる放任園を解消しなければなりません。

そこで、当市におきましては、今年度から3か年で、当市の放任園をゼロにすることを目指し、去る5月1日のりんごメーデーにおいて、「放任園ゼロ宣言」を行ったところであります。

具体的な取り組みといたしましては、地域にある放任園の放任樹を、農協や地域の共同防除組合等が伐採する事業に対し、その経費の一部を補助する「りんご放任園解消対策事業費補助金」の補助単価を、今年度は昨年度の2.6倍に引き上げたところ、当初予定した解消面積の3倍にものぼる相談が寄せられ、多くの農業者から事業を活用したいという声をいただいております。このことから、第2回定例会に、昨年度の実績の10倍となる15ヘクタールの放任園の解消を目指す補正予算案を提出することといたしました。令和8年度までの3年間で、57ヘクタールある放任園をゼロにするよう取り組みを進めてまいります。

また、その実施体制として、7月1日に、放任園の解消を強力に推進するため、りんご放任園解消チームを結成いたします。

チームは、農林部の職員10名と、市農業委員、農地利用最適化推進委員、農業委員会事務局で構成するほか、農協やりんご協会など関係機関と強力に連携を図りながら、全ての放任園の所有者に対する調査を詳細に行い、早期の解消を図ってまいります。

放任園の解消は、日本一のりんご産地を持続可能なものとするSDGsの取組の一つであり、地域経済の維持発展のために努力してまいります。

代表質問

1.今年の猛暑のりんごへの影響について

Q.記者

今年、気象庁の予報では、昨年に引き続きかなり暑いという予報が出ています。去年も猛暑の影響でりんごの日焼けなど多数の被害が出ましたが、今年、市が考えている対策、また現時点で出ている市内の影響などお伺いできればと思います。

 

A.市長

気象庁が発表した6月から8月にかけての天候の見通しでは、日本付近は暖かく湿った空気の影響を受けやすく、気温は平年よりも全国的に高くなるとの予報されております。今年も昨年と同様に、りんごの果実の日焼けや、着色不良、収穫前落果などの被害の発生が懸念されるところであります。

そのため、市といたしましては、県や関係機関、農協などと連携しながら、過剰な葉摘み作業を避けるなど、着色管理の徹底や、直射日光を遮るなど、高温被害を軽減するための栽培方法について、周知してまいります。

加えて、自然災害や気候変動等による収穫量の減収分を補填するための備えとして、「収入保険」や「果樹共済」への加入を、引き続き呼びかけてまいりたいと考えております。

また、マメコバチにつきましては、巣となるアシガヤの中で、さなぎ又は成虫の状態で死んでいる状況が多く確認されており、その原因につきまして、県や関係機関において調査した結果、昨年夏の猛暑や、昨年から今年の冬期間における高い気温などが考えられるとのことでありますが、現時点において原因の特定までには至っていないとの情報を得ております。

市といたしましては、県や関係機関などと連携しながら、今後の対策や対応等について、検討していきたいと考えております。

自由質疑

1.りんご放任園について

Q.記者

りんごのモモシンクイガの話が冒頭の挨拶もありましたが、コンフューザーRの普及を県のほうで推奨していて、補助金出すなど支援を行っております。

県の集計では、目標の半分程度しか普及していないという報道もなされておりますが、弘前市内での普及率などわかれば教えていただきたいのと、あと放任園の話についても、かなり申請が多くなっているということで、現時点での伐採予定の面積など、教えていただければと思います。

 

A.りんご課

現時点の普及率につきましては、約3割程度とお聞きしております。

あと、放任園の伐採の予定面積ですけれども、今年度は15ヘクタールを予定しております。

 

Q.記者

放任園については予算いっぱい分の申請があったという認識でよろしいでしょうか。

 

A.りんご課

先ほどの15町歩というのは、相談ベースで6月補正で増額して対応する面積となっておりまして、申請というのはこれから受け付けとなります。

現時点で、相談ベースできている面積を合わせますと約23町歩、23ヘクタールほど相談がきております。

 

Q.記者

現時点で補正予算が15町歩分だということですが、オーバーした23町歩すべてをやるかどうかはこれからの検討だとは思うのですけれども、はみ出した分というか、予算が足りなくなった分についてどういう対応をするのでしょうか。

 

A.市長

そこは現時点で15ヘクタール分の補正予算を、まずトータルで15ヘクタール分になりますけど、その分を行って実際の申請件数によっては、また改めて、補正等を検討しなければいけないと思っています。

 

Q.記者

あとコンフューザーRについてですけれども先ほど約3割だというお話でした。

こちらについての普及率の評価、少ないのか多いのかというところなどお伺いできればと思います。

 

A.市長

評価についてはなかなか難しいところですけれども、コンフューザーRの取り付けを市からもお願いをしています。

ただ、農家によっては、取り付け作業にかなりの時間を要するということ、それから、10アールで100本というかなりの本数を取り付けなければならないと。さらに、これを毎年取り付けなければならないということ、秋、収穫終わった後にそれを撤去する作業もある。また来年取り付けなければならないといったことを踏まえると、コンフューザーRを取り付けるかどうかでまだ踏み切れていない農家の方々がいるというお話を伺っております。

商品開発自体、100本でなければいけないのか、その10分の1ぐらいの量で取り付けられるようになるのか、あるいはその商品について、自然に回避するようなものは考えられないかといったお声も届いておりますので、そこは取り扱いを行っている農協さん等からメーカーの方にもお願いをしてもらうという話をしているのが現時点での状況です。

 

A.企画部長

放任園のことについて補足させていただきますけども、今相談ベースで23ヘクタールということでお話ありましたけれども、相談がある中でもやはり、相続関係の問題とか、そういう問題があって、速やかに着手できないものも多数あるかと思いますので、現状は15ヘクタール分の予算ということで執行しながら状況見て、市長がお話した通り、必要であれば追加していくという考えだと解釈していただければと思います。

 

2.旅行会社の談合について

Q.記者

旅行会社の談合の件ですけども、県などは指名停止措置を出しましたけれども、弘前市はどのような対応されるのでしょうか。

 

A.市長

当市が現時点で、JTBさんを指名すると言った事業内容はない状況なので、指名停止をしていないということになります。

旅行商品の造成等を依頼する事業を弘前としては持っていないというところです。

ただ、JTBさんと連携して援農ボランティアツアー等を昨年実施していただいておりましたので、今年度、JTBさんともう少し広めの包括連携協定を結んで、さらに観光振興にと思っていたところ、今回の状況になりました。

これについては状況を確認しながら当市としても検討していきたいと思います。

 

Q.記者

指名停止の措置はとらないということですか。

 

A.企画部長

通常の状態でいきますと指名停止の措置はとられることになります。

 

Q.記者

それによって市民生活とか今後の事業に何か影響はありますでしょうか。

 

A.企画部長

現時点、市長がお話した通り、今のところの仕事をお願いするような予定はまだ立っていないものですので、あまり影響はないものと考えます。

 

Q.記者

例えばその修学旅行とかはどうなのでしょうか。旅行会社にお願いしていないのでしょうか。

 

A.企画部長

その辺は今、私も把握できていないのですが、教育委員会でも各学校単位で旅行会社にお願いしているものだと思います。ちょっと全体を把握できていないのではないかと思うので、影響がないか確認させていただきたいと思います。ありがとうございます。

 

Q.記者

今の質問に関連してなんですけれども、昨年行われた援農ボランティアツアーとかはJTBさんと連携して行われたっていうことで、これはその事業に含まれないものということでしょうか。

 

A.市長

昨年JTBさんに行っていただいたのがプロポーザル方式、入札のような仕組みの中でJTBさんが落札されておりまして、実施しているということです。

他の旅行会社にもお声がけをさせていただいて、どういうようなプログラムを組むのかというのはそれぞれの提案になっていますので、その中で審査をして決定しているという状況です。

 

Q.記者

今年については、こういう事態となりまして、何年の契約なのかちょっといまいちわからないのですけれども、例えばボランティアツアーは今年行われないとか、JTBと連携したこと自体が中止になるとかそういう対応はあるのでしょうか。

 

A.市長

JTBと連携して、JTBに今回、令和5年度はお願いをしています。令和6年度は令和6年度でまた事業者を選定するということになりますので、事業自体中止ということは考えてないです。

 

Q.記者

1か年契約でやっていて、もし今年、援農ボランティアツアーをするのであればまた入札し直し、通常そうなんでしょうけれども、やり直すということになるのでしょうか。

 

A.市長

毎年行うことですので、はい。

 

Q.記者

そういった事業にJTBさんは参加できなくなる。

 

A.企画部長

指名停止のことについてお話しますと、一定の期間を設けて、指名停止ということになりますし、その期間、入札に指名しない、指名通知を出さないというのが指名停止の仕組みになります。ただ、その指名停止の期間であっても、その会社でなければできないことについては、契約することを妨げるものではなくて、そういうこともできるものでございますので、市長も先ほど申し上げた、包括連携協定というのを踏まえてJTBさんにお願いをするということになると、入札で行うわけではございませんので、そういったことで仕事をお願いすることは可能ではありますけども、今、諸般の事情、状況などを見て、協定を延期している状態だとご理解いただきたいと思います。

 

3.開雲堂閉店に伴う建物の取り扱いについて

Q.記者

開雲堂さんが営業を終了されるということで、今後、趣のある建物というのと、景観重要建造物でしたか、にもなっていると思うので、市の財産として、市としてこれからどういう対応されていくのかというのを教えてください。

 

A.市長

現時点での開雲堂の建物については、市としては、極力残るような形を希望しているところです。

民間所有の建物でありますので、それについて実際どうなっていくのかと、譲渡等もあるかと思いますし、所有者の方がどのように考えているかということもあるかと思いますので、そこが最初の1歩になるかと思います。

 

Q.記者

確認ですけども、市が指定している趣がある建物と重要景観建造物は、建物の取り壊しなどを縛るものではないということでよろしかったですか。

 

A.都市整備部長

取り壊しをしてはいけないという、そういったものではございません。

建物の外観を保存することに努めていただきたいというようなものでございまして、やはり所有者の方が取り壊すとなれば、そういった旨の届け出をしていただくという形になっております。

できれば建物を残していただきたいという思いがございますので、そういうところを周辺の商店街の方ですとか、様々な関係する方々といろいろ情報交換しながら、残していく方策をいろいろ見出していければと思っているところでございます。

 

4.弘前偕行社について

Q.記者

弘前偕行社を市で取得されたということで、今後どういう形で、どういう使い方をしていくのかについて方針なりいただけますでしょうか。

 

A.教育部長

偕行社につきましては、今回の第2回の定例会に補正予算提出させていただいておりますけれども、平成25年度から7年間で、学校法人が修理事業やっています。その修理事業を行う際に作った保存活用計画というのがございまして、その中では、現在行われています展示公開、貸し室、こういった形での活用をするということで修理整備を行ってきたという事情がございます。

そういう意味では、当分、今のような保存活用計画に沿った形で市としても、活用を図っていくということになります。

ただ10年程度そういう縛りがあるわけですが、それ以降につきましては、さらなる活用を図っていきたいと市でも考えておりまして、分散型ホテル構想とか、そういったものの中で、いろいろな活用ができないか、大正天皇も泊まった施設で非常に魅力ある建物でございますので、様々な活用をこれからは検討していくことになろうかと思います。

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