(会見者: 櫻田 宏 市長)
・日本青森県弘前市文化物産フェアについて
・県外ねぷたプロモーション(墨田、今治、浅草)について
・弘前城菊と紅葉まつりについて
・第5回「弘前城跡の史跡・文化財」見学修理体験会について
1.記者会見次第(あいさつの主な項目等)(80KB)
2.第5回「弘前城跡の史跡・文化財」見学修理体験会(4988KB)
はじめに、日本青森県弘前市文化物産フェアについてであります。
今年も、台湾の大手百貨店である、遠東百貨において11月13日から「日本青森県弘前市文化物産フェア」を開催いたします。これに合わせて、市では、平川市や藤崎町、経済団体の皆様と、15日までの3日間で台南、高雄、台中、竹北市、台北市信義店、板橋店の6つの店舗においてオープニングセレモニーに参加し、弘前産りんごをはじめ、津軽地域の物産品や観光のPRを行ってまいります。
当フェアは、東日本大震災による風評被害を払拭するため平成24年から始まり、今年で14年目となります。その当時のりんごの販売個数は3,000個でありましたが、これまでの遠東百貨との継続的な取組により、高級品といわれる青森りんごの中でも、特に弘前産りんごは最高級品として知られるようになり、昨年は20万個を超える販売につながりました。
今年は昨年以上の販売を目標に、台湾全土の遠東百貨系列店の21店舗にてフェアを開催するということですので、当市といたしましても、りんごの一大産地として、大いにフェアを盛り上げ、弘前産りんごの消費拡大につなげていきたいと思っております。
次に、県外ねぷたプロモーションについてであります。
今年5月の宮城県仙台市、兵庫県神戸市に引き続き、今月から来月にかけて大型扇ねぷたを活用した観光プロモーション活動を実施してまいります。
まず、今月26日、27日の2日間、東京都墨田区亀沢において開催される「北斎祭り」において、弘前ねぷたの運行や展示、りんごやシードル、津軽産ワインなどの特産品販売のほか、ねぷた絵師 三浦呑龍氏によるねぷた絵制作の実演を行うなど、大規模な観光プロモーションを実施いたします。
東京都墨田区に建設された北斎美術館は、江戸時代に弘前藩の上屋敷があったところであり、また、葛飾北斎や戴斗の躍動感のある浮世絵が弘前ねぷたの手本となっているなどのご縁があり、平成29年から弘前ねぷたを活用した交流を行っております。今年は、5年ぶりに弘前からの運行や囃子方など約90名とともに、大型扇ねぷたが出陣いたします。北斎美術館には多くのインバウンド観光客が訪れており、海外向けの情報発信として期待できるものと思っております。
また、来月11月9日、10日には、昨年に引き続き、愛媛県今治市において「弘前ねぷたin今治2024」を開催いたします。
今治市とは、当市の友好都市である群馬県太田市と今治市が姉妹都市であるというご縁から特産品の販売などを通じて交流をしており、これまで二度、現地でりんごの生果を販売した際には、1時間足らずで売り切れとなるなど大変好評を得ております。今治藩は徳川直系の松平家が藩主であり、弘前藩とのつながりもあります。また、今治市役所は若い時に前川國男建築設計事務所に3年いた丹下健三の作品であるなどの縁があります。これらを踏まえ、今治市と共同で今回も大型扇ねぷたの迫力を間近でご覧いただくとともに、りんごの販路拡大にもつなげてまいりたいと考えております。
さらに、来月22日から24日まで、東京都台東区浅草において、「第12回弘前ねぷた浅草まつり」を開催し、国内トップクラスの観光地である浅草寺周辺で弘前ねぷたを運行するとともに、物産販売の実施、観光PRなどを実施いたします。
このように、全国各地においてインパクトのある大型扇ねぷたを活用した観光プロモーションを実施していくことで、「弘前」の認知度を高めるとともに、さらなる誘客促進につなげ、当市の観光消費額の拡大を図ってまいりたいと考えております。
次に、弘前城菊と紅葉まつりについてであります。
当市の四季を彩る祭りのひとつである「弘前城菊と紅葉まつり」は、11月1日金曜日から11月10日日曜日までの10日間の日程で開催いたします。
まつり期間中の弘前公園内を鮮やかに染めあげる約1,100本の楓と、約2,600本の桜が織りなす紅葉は、秋の弘前城の風物詩となっております。
まつりのメイン会場である弘前城植物園では、市民が丹精込めて作った菊の花の作品に加え、弘前城の四神である青龍、朱雀に続く3体目として北の守り神「彩巡玄武(さいじゅんげんぶ)」を新たに制作するなど、様々なフラワーアート作品で会場内を装飾いたします。
また、まつりを一層盛り上げるため、期間限定で運行する「中濠紅葉観光舟」や、週末にはステージイベントを開催するほか、追手門と東門の入口では、弘前市立津軽中学校美術部の生徒が作成した花で飾り付けられた動物たちが来園者をお迎えいたします。
さらに、弘前城天守や櫓、城門への通常ライトアップに加え、楓と桜の紅葉への特別ライトアップを実施するとともに、「彩巡玄武」のフラワーアート作品にプロジェクションマッピングを行うなど、秋の夜に染み入る光や音の演出をお楽しみいただけます。
このほか、今年は新たな取組として、くつろぎながら弘前公園の自然を楽しむことができる「チルエリア」を設置し、薪割りや火おこし体験などのアウトドアイベントを開催するとともに、当市の友好都市であります群馬県太田市の市民団体が制作した竹の灯篭「竹あかり」を展示するなど、様々な企画を準備しております。
さくらが紅葉する「さくらもみじ」は、楓とは一味違った趣がありますので、会期中、多くの皆様にお越しいただき、色鮮やかな紅葉と様々な工夫を凝らした演出をご堪能いただき、秋の弘前公園の風情を感じていただきたいと思います。
最後に、「弘前城跡(あと)の史跡・文化財」見学修理体験会についてであります。
11月3日、文化の日に、弘前公園において第5回「弘前城跡の史跡・文化財」見学修理体験会を開催いたします。
弘前城本丸東面で行っている石垣積直し工事は、ここまで順調に進捗し、現在は天守台部分の石積作業を進めているところです。解体した2千185石の積直し工事は終盤に差し掛かっており、予定通り今年度中に完了し、来年度からは次のステップに進むこととなります。
このため、今回の見学修理体験会をもって石垣に関するイベントは終了となりますので、二の丸南門2階の物見見学のほか、石垣に関する2つのメニューを実施することといたしました。
1つ目は、これまでも行ってきた現場見学について、今回は天守台の石垣に直接触れられる場所まで近づいて解説を行うものであります。数年後、天守や内濠などが本来の姿に戻った際には近づくことができないエリアですので、この機会を逃さずにご参加いただきたいと思っております。
2つ目は、石垣で使用する大きな石を移動させる「石曳き体験」です。こちらは昔の道具を使用し、どのように運んでいたか実際に体験していただくものであります。
是非、両方のメニューにご参加いただき、100年ぶりの石垣修理を体験したことが、多くの方々の記憶に残るようなイベントになればと考えております。
11月3日、文化の日は、弘前城菊と紅葉まつりの期間中でもあるとともに、そのほかにも市内で多くのイベントが開催されます。
弘前公園周辺エリアでは、市民会館において「弘前城御能」、弘前文化センターにおいて「弘前市子どもの祭典」が行われ、駅前周辺エリアでは、弘前駅前公園と、えきどてプロムナードを会場に、健康をテーマとした「医食動源フェスティバル」、JR弘前駅などにおいて、JR弘前駅開業130周年記念の「あずましフェスタ」を開催いたします。
また、りんご公園では「ひろさきりんご収穫祭」を11月2日、3日の2日間で開催いたします。
さらに、11月中は、16日、17日の2日間で、「文化センターフェスティバル」、24日には、ヒロロで「食育フェスティバル」、23日、24日の2日間は中央公民館岩木館などを会場に「岩木文化祭」が開催されるなど、市内の様々な場所で賑わいが見られるものと思っております。
市民の皆様をはじめ、関係団体、市が協力して各種イベントを開催する、あるいは皆様にご参加いただくことでまちに活気が生まれるものと考えておりますので、多くの皆様にご参加いただき、文化や芸術、健康、運動、食など思い思いに晩秋の弘前を楽しんでいただきたいと思っております。
9月30日付で弘南鉄道から新しい経営計画の素案がお手元に届いたかと思いますが、差し支えない範囲でその内容についてと、その内容を読んだうえでのご感想、所感をお聞かせください。
弘南鉄道株式会社から9月30日付けで送付された中長期計画の見直し案につきましては、10月11日に開催された弘南鉄道沿線市町村の担当課長級の会議において説明があったと報告を受けております。
計画案では、昨年度受けた、国からの改善指示に対応した修繕計画の大幅な見直しとともに、長期化したコロナ禍や物価高騰を踏まえた収支計画の見直しが主な内容となっております。
具体的な取組内容といたしましては、「徹底した安全対策の実施」を掲げ、安全最優先の原則の基、JR東日本との連携を進め、健全な保守管理体制の構築に努めるとしているほか、「経営改善策」を掲げ、割引率の高い1年定期及び学期定期の廃止による収益確保、鉄道資源そのものを活用した集客力の強化などを挙げております。
沿線の担当課長からは「経営改善策の算出根拠が不明」などといった意見も出されていたとの事であり、さらなる磨き上げがなされるものと思っております。
その上で、会社から沿線の市町村長に対して、中長期計画の説明が行われるとの報告内容であります。
このことから、市といたしましては、会社から再度示される見直し内容を沿線市町村と共に見極めながら、住民、特に交通弱者の生活の足を支えるため、大鰐線の支援継続の可否を含めた今後のあり方についての協議を進めてまいりたいと考えております。現時点では以上であります。
そうするとその具体的な、例えば数字的なものを示されたということではなくて、これまで弘南鉄道がおっしゃっていた、いろいろな改善計画をまとめたものをいただいたということでよろしかったでしょうか。
数字的なものも、一部には出ているということですが、私たちにとってはまだ不明な部分があると、担当課長レベルでもそういう話でありましたので、そこに対して会社側のしっかりとした回答を待って、それをもって、市町村長の会議に諮りたいと考えております。
今後のタイムスケジュール的なものをもう少し詳しく教えてください。
まずはそれを受けて、大鰐町長さんと弘前市長で協議をしたいと思っています。そのあとに、広域の8市町村の市町村長会議を開催すると。その中で、様々な内容について協議をして、今後どうするかという検討に入っていきます。
これはそこだけで決まるのではなく、何回か会議を開くという形にはなるかと思いますけれども、その都度、会社側に対しても説明を求め、確認をして、今後についての方向性を詰めていきたいと考えています。
以前市長のほうから、方針を年内には決められたらいいのではないかっていうような思いをおっしゃっていたと思うんですけれども、いつまでにその答えを出したいというふうに現時点ではお考えでしょうか。
以前と同じで、年内に結論を出したいと考えておりますが、会社から出てきている内容と、それに対して私たち市町村で持っている疑問の部分というもののすり合わせというのが出てきていますので、それについて確認をしていかないと拙速には決められないと思っていますが、地域住民の足を守るという、この大きなことに向かっては、しっかりと会社からの説明を受けながら、関係市町村で協議をして、早い段階で方向性を決めていきたいと思っております。
令和8年度以降の支援ということになりますので、そう先延ばしはできないと思っていますので、それに、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
今、素案の再度の見直しをお願いしているということですが、これは期限はいつまでにという話でしょうか。
期限というよりも、こちらも今のスケジュール的なものがありますので、会社側には極力早く、検討して回答を出してくれと担当レベルでは返しいてると聞いてます。
市長は素案については、課長を通して説明を伺っているということでしょうか。
そうですね担当課長からの報告として受けています。
市長としては中長期計画を見てどういう受け止めだったかというのを教えていただいてよろしいでしょうか。
現時点で沿線市町村の課長レベルの段階でも、内容としてまだ不足している部分があるということですので、その調整をしたものを、担当レベルで揉んだ後に私たち首長に報告があると認識しています。
まだコメントする段階ではない。
まだ現時点で、市長レベルでコメントできるような状況ではないということです。
菊と紅葉まつりについて、今回は、3体目玄武でということですけれども、これまでの演出と比べて何か変わった部分はあるものなのでしょうか。
これまで、最初が青龍、東の守護神、次が南の守護神の朱雀、そして今回は北の守護神の玄武になっています。
弘前城築城当時は、四神相応の将来繁盛の地と、発展の地という風水の思想のもとに築城が行われている。その東、南、北と、きていますので、また、制作技術も、年々組ねぷたの技術を応用して、勢いのあるもの、迫力のあるものになってきています。
これが今年、玄武の演出になると思いますが、それに続いて、最後は、白虎と四神相応の守護神が集まることによってその後の展開は大規模なものになっていくのかなと期待をしています。
朱雀の1年目のときに例えば青龍を中濠に浮かべたりとか、そんな演出があったと思うんですけれども、これまでの2体も合わせて、何かしらの展示があるということでしょうか。
今回におきましては、玄武のみの展示になります。
先ほど市長がおっしゃったとおり白虎を制作しますので、2年後に四神相応、4体集まったときには、また大きな展開があると思います。それまでは一体一体の展示になると思います。
先ほど今年新しい展開とのことで太田市の竹灯篭ということですけれども、どのようなものになるのでしょうか。
植物園の北口に今まで誓願寺を模した菊を並べた展示でしたけれども、そこに竹を模して竹の入口をしつらえいたします。
それと最終的に玄武のほうまで人を誘導して、花くぐりを通って、メインステージに向かう、そういうしつらえをしております。
また、太田市からの灯篭については、よくひょうたんに穴開けて中から照らす灯篭がありますので、その竹バージョンで作ったもの、友好都市の太田市からそういう作品を作ったものを並べると、そういう展示を考えております。
細かいですけれども例えば、何十個、何百個ずらっと並べるみたいな、そういうイメージでしょうか。
その並べ方とか数に関してはですね、今、最中、制作中で今日、これから市長と一緒に現場確認をしに行きますので、その中でまた我々からも注文しながら、より市民にとって魅力あるような、そういう惹きつけるような見せ方を考えていきたいと思っております。
大分県の日田市に千年あかりという、大分の日田林工高校の生徒さんが作って、かぐや姫のような竹の中にろうそくをつけて、河川敷に並べるイベントがあるんですね。
素晴らしい、すごい見事なまつりがあって、今回スタートするのは、太田市は竹の名産地なので、友好都市の関係から弘前バージョンのそういうことができないかというのが新たな試みというところです。
今回、まずはやってみて、今日私もこの後行きますけど、こうなればいいなという希望は伝えて、どこまでできるかは、これからにはなりますが、それが成長していくということを皆様に見守っていただければと思います。