郷土の生んだ偉大な柔道家 前田光世(まえだ・みつよ 1878-1941)は、船沢村富栄(現在の弘前市船沢地区)に生まれ、柔道の創始者で日本人初の国際オリンピック委員会の委員である嘉納治五郎先生の命を受け、講道館を代表して海を渡り、日本柔道と日本精神を欧米各国の人々に普及指導し、後にブラジルに永住して柔道とアマゾンでの日本人移民事業に一生を捧げた人物です。スペイン語で伯爵を意味する尊称を受けて「コンデ・コマ」と称しました。
没後70有余年が経ちましたが、今でもブラジルでは史上最強の格闘家として英雄視されています。
前田が伝えたブラジル柔道は、今や世界でも有数の強さを誇り、競技人口はおよそ200万人と日本の40万人を大きく超え、柔道に対する思い入れがとても強い国のひとつです。
【写真】出展『コンデ・コマ物語「柔道世界制覇」と「アマゾン開拓」』著者:三戸建次