旧暦の元日に400年前から続いている伝統行事の裸参りが行われ、水ごりで身を清めた男衆がしめ縄を担いで町内を練り歩き、豊作と家内安全を祈った。
下帯1本で満々と水が入った大樽に身を沈めた。気合いの大声を出して寒さに耐える男衆を元気づけようと氏子らが樽の中にスコップで新雪を投げ入れると、見物のひとは喝采を送っていた。
このあと男衆らは10本のしめ縄を同地区にある神社に奉納した。男衆は「サイギサイギ」のかけ声とともに、威勢よくしめ縄を担いで地区内を練り歩いた。
二十九日堂祭(七日堂)旧暦一月七日
1 御神火行事
春夏秋冬を蝋燭の火で占う。
2 柳打ち
柳の木に鬼神社のお守り札とと稲穂を結びつける。
「一二三四(へふみよ)タリー」と高く叫んで左に輪を2回描いてから盤上に垂直に強く打ち下す。
次に「五六七八(いむなやあ)タリー」と叫んで右に2回描いてから盤上におろす。
同じく「九十十一十二(ことじゅいじゅに)タリーと叫んで左に2回転させながら、盤上におろす。
これで早稲(わせ)・中稲(なかせ)・晩稲(おくせ)の豊凶を占う。
神札などが落ちると凶。
◎柳の木は、鬼神社の両側に生きている樹齢3年の物を用いる。
3 御宝印行事
神印を取り付けた長い桿を神前・天・地・南・東・西・北に向かって押し、その後、神官、奉仕者、参拝者の面を押す。厄除けの神事である。
4 三拍子行事
大幣・平鍬・三本鍬・鎌・太刀(農具)を持った各行事者が並び、太鼓の音と共に持ち上げ、床にうち下ろす。
太鼓の音と護摩の火、大幣、四つの農具と床を打つ音が一致すれば、吉とする。
護摩の火は、暑気早天、 大幣は風、太鼓は雷雨、平鍬・三本鍬・鎌・太刀は農仕舞いを占う。
三回行い、全体のそろい具合で、早稲(わせ)・中稲(なかせ)・晩稲(おくせ)を占う。
5 白鍋餅行事
祭りの前夜、米をまいた上に重ね餅を三つ並べ、当日餅の底を見て米の付き具合で、早稲(わせ)・中稲(なかせ)・晩稲(おくせ)の豊凶を占う。
弘前では、鬼神社でしか行われていない。
担当 弘前市立自得小学校
036-1205 弘前市鬼沢字菖蒲沢109-4
電話 0172-98-2221