(会見者: 葛西憲之 市長)
1.記者会見次第(あいさつの主な項目等)(37KB)
2.ごみの減量化・資源化意見交換会実施計画(66KB)
3.弘前市立地適正化計画(案)概要版(507KB)
新年あけましておめでとうございます。
皆様におかれましては、2017年の新春を、すがすがしい気持ちでお迎えのこととお喜び申し上げます。
さて今年は、当市の地域経営を進めるための最上位計画として、20年後の未来を思い描き策定いたしました「弘前市経営計画」の最終年度となる年です。
市の将来都市像である「子どもたちの笑顔あふれるまち 弘前」の実現に向けて、計画に基づく戦略的な取り組みはもとより、市民生活に寄り添った取り組みから、将来に向け必要な取り組みまで、これまで培った仕事力をベースに創意工夫を凝らしながら市政を進めていきます。
新年度からは、これまでの取り組みや実績等を評価・分析しその結果に基づきながら、次期総合計画の策定にも着手することとなります。
これまでの様々な取り組みが、重層的・有機的に機能することで「子どもたちの笑顔あふれるまち 弘前」に繋がり、そして全国の先進モデルとして評価されるところまでまいります。
引き続き市民や企業の皆様のご協力のもと「オール弘前」体制で鋭意市政発展に向けて取り組んでいきます。
そして今年は、大正7年、1918年に第1回観桜会が開催されてから100年目の節目の年となります。
日本一の桜と称される弘前公園の桜でありますが、多くの人々を魅了するまで至るには、数多くの先人の不断の努力があったことを忘れてはならないと思います。
当市の桜は、いかなることがあっても、毎年春には満開の花を咲かせ、見る人の心に温かさや安らぎを与えてきました。かの東日本大震災の時も被災された方々が元気を取り戻す一助となりました。
私は、任期最後となる年を迎えます。市民の皆様の暮らしに温かさや安らぎを届けるとともに、この弘前市がこれからも住んでよかったと思える街であるよう、不断の決意をもって市政運営に邁進していきます。
次に「平成28年度弘前市成人式」についてです。
今年度の成人式は、今月8日の日曜日、午前11時から、弘前市民会館で開催します。
今回弘前市では、男性935名、女性846名、合計1,781名が新たに成人の仲間入りをします。
当市の成人式は、「二十歳の祭典」という名称で、市が担当する「成人式」と、市民ボランティアによる実行委員会が担当する「成人祭」の2部構成となっています。
また、今回の成人式も昨年と同様、新成人10名が企画運営委員となり、式典の内容や記念品などを自らが考えて企画したので、来場した新成人の皆さんの門出にふさわしい成人式になるものと思っています。
「ひろさきライフ・イノベーションシンポジウム」についてです。
現在、市では人口減少対策の一つとして、「ひろさきライフ・イノベーション戦略」の策定に取り組んでいます。全国的に注目を集めている弘前大学COIの取り組みや、これから弘前大学医学部 附属病院で始まるロボットスーツHALを用いた先進的なリハビリテーションを医療関係者だけではなく、学生や一般市民に広く紹介するため1月15日(日)にアートホテル弘前シティで、シンポジウムを開催します。
弘前大学医学部の中路先生や、ロボットスーツHALを開発したサイバーダイン株式会社の山海代表取締役社長など世界的に著名な方々のお話を聴く、またとない機会となります。シンポジウムの終了後にはロボットスーツHALの操作説明会や装着体験なども行います。弘前の医療の未来を体験できる絶好の機会ですので、多くの市民の皆様にご参加いただきたいと思っています。
市では、低迷するごみ処理状況を受け、昨年4月「弘前市一般廃棄物処理基本計画」を策定し、『循環のまち弘前』を目指して、ごみの減量化・資源化の取り組みを進めています。
計画では、重点的に取り組む施策の一つとして、家庭系ごみの有料化を掲げていて、廃棄物減量等推進審議会からも、有料化はごみの減量化・資源化に有効であるとの答申を頂いています。
昨年は、各種団体や市民を対象とした意見交換会を開催し、ごみの減量化・資源化に関するさまざまなご意見・ご提言をいただきました。
これを受け、家庭系ごみの有料化については、引き続き慎重に検討する必要があると考え、さらにきめ細かく中学校区単位での意見交換会を実施し、広く市民の皆様のご意見を頂きたいと思います。
まずは、1月27日(金曜日)から29日(日曜日)までの日程で意見交換会を開催いたしますので、是非多くの皆様にご参加いただきたいと思います。
人口減少や少子高齢化が更に進む20年後も持続可能なまちづくりを進めていくため、「コンパクトシティ・プラス・ネットワーク」の考え方のもと、「弘前市立地適正化計画(案)」をまとめました。
この計画を進めることで、20年後も生活に必要な都市機能や居住を維持・確保するとともに、公共交通の利用と徒歩で暮らすことができ、高齢者をはじめ、市民の皆様がこれまで以上に生活しやすく、雪対策なども効率的に行える持続可能で魅力あるまちを作ります。
また、この計画に位置づけた施設の整備にあたって、財政上の特例措置など、国の様々な支援制度の活用が可能となります。今後のまちづくりを進めていくに当たり、重要な計画であることから、全国で先陣を切って計画策定に着手していて、県内初の策定となる見込みです。
一方で、この計画で定めている都市機能誘導区域や居住誘導区域の区域外では、決められた施設の整備や一定規模以上の住宅の開発などをする場合は、届出が必要になります。
計画の施行は平成29年3月31日を予定しています。事業者や住民の皆様へ周知を図るため、本日より市役所や総合支所・出張所、ホームページで計画案の閲覧を開始しますので、ご確認いただきたいと思います。
国民健康保険制度については、昨年末に公表した「社会保障費等に関する研究会報告」に記載していますが、糖尿病性腎症による新規人工透析者を減らすための取り組みを始めます。現在調整中ではありますが、弘前市医師会と連携しながら「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」を作成し、訪問等により、生活状況にあわせた保健指導を実施します。
まず、特定健診の結果で糖尿病治療が必要な人、糖尿病の治療を中断している人に対し、訪問等により受診勧奨をして治療につなげます。そして、糖尿病治療中のハイリスク者に対し、かかりつけ医、糖尿病専門医、腎臓内科専門医と連携しながら保健指導をし、人工透析にならないように支援します。
次は、「雪燈籠まつりと雪燈籠制作体験ワークショップ開催」についてです。第41回弘前城雪燈籠まつりを2月9日から12日までの4日間の日程で開催します。
今年の大雪像は藤田記念庭園洋館となっており、皆様から好評をいただいている大雪像へのプロジェクションマッピングも行います。
このほかにも、子供から大人まで昼も夜も楽しめる内容で開催することとしています。
雪燈籠まつりの主役は何といっても、市民の皆様が制作する雪燈籠です。
毎年、職場や学校で、あるいは有志の方々のグループなど、多くの市民の方々に参加していただくため、今回、雪燈籠の制作を体験するワークショップを2月4日と5日に初めて開催します。
雪燈籠制作の経験が豊富な公園緑地課の職員が講師となり、実際に雪燈籠を制作するワークショップを行うこととなっています。
雪燈籠を制作したいけれど、どのように作るのかが分からないという方、これまで雪燈籠を制作したことのない方などに是非ご参加いただきたいと思います。
最後に、私は市長就任以来、「発想力」、「スピード」、「実行力」を胸に、夢・希望あふれる子供たちのために、弘前に生まれて来て、住んで良かったと思える、そんな弘前を創る、このことを信念に市政運営を進めてきました。
そのために、まずは市民の活力と誇りの復活、このことが第一と考え、本丸の曳屋という公共事業をイベントにデザインするなどのシティプロモーションをはじめ、様々な取り組みを創意工夫しながら進めてきました。
その結果、県内外はもとより国外からも高い評価を受け、その外部からの評価を受けることで市民が自信をつけて、弘前への愛着や誇りが高まり、そして市民自らが地域で活動をすることにより、全体として地域力・市民力が上がってきたものと考えています。
私は、この高めた市民力を背に、任期最終年度を迎える平成29年度は「オール弘前」体制で市民の生活の質を高めることについて重点的に推し進めていきます。
平成29年度の予算編成では将来に向け必要な投資を行いつつも、市民生活の負担感の軽減など私のこの決意を平成29年度予算の中で市民の皆様にお示ししたいと考えています。
糖尿病性腎症重症化予防は年明けすぐ始まると考えて良いのでしょうか?また、周知に関してはどのように行われるのか伺います。
糖尿病性腎症の重症化予防についてですが、今月末にでも医師会との2回目、3回目の話し合いを行います。その中でほぼ形が決まると思っています。今年度3月くらいに開始できたらと思っています。
「ごみの減量化・資源化に関する意見交換会」は、配布資料に3箇所での開催予定がありますが、その後、各中学校単位で続くのか、いつごろまでに終わるのかを伺います。
ごみの意見交換会の件ですが、今後、計33回、中学校単位で4月まで長期間かけて実施したいと考えております。
市長が新年の抱負の中で、弘前市の観桜会100年目になるとおっしゃっていましたが、毎年、さくら祭りに関してはイベント等ありますが、100年目ということで、弘前市として、新たに考えていきたい、あるいは考えていることがあったら教えていただきたいと思います。
100年目、そして観桜会としての位置づけをしっかりしていきたいと思っています。それは、第1回目が大正7年に弘前商工会議所で主催したということから始まっているので、そういった経過を踏まえて、経済3団体、まつりの実行委員会という形でやっていきたいと思っていますが、弘前商工会議所、観光コンベンション協会、物産協会としっかり連携をとりながら進めていきたいと考えています。
中でも、今考えているプランとしては、弘前商工会議所、観光コンベンション協会が主体となる、特に観光コンベンションが主体となってやるということで、1つ2つあげるとすれば、1つは人力車の実証実験があります。そしてもう1つは特別桟敷です。高級感あふれた桟敷を提供することによって、ゆったりと豪華にまつりを楽しむ環境を作るというようなことも考えています。その他いろいろありますが、まだ検討段階です。
一番大きいこととしては、本丸石垣の解体工事が3月末からはじまりますので、4月の22,23日頃にはかなりの解体が進んでいると思っています。これを「見せる工事」として、また活用させていただきたいと思いますので、そのための石垣解体展望デッキも設けたいと思っています。そういった話題性をどんどん取り込んで、産学官金労言、全体としてさくら祭りを盛り上げていきたいと思います。
新年度の予算で市民の負担感を減らしたいということですが、予算編成の最中ではありますが、新年度の予算で特に力を入れたい分野はあるのでしょうか?
平成29年度の予算編成の最中なので、具体的にはなかなか申し上げられないですが、20年後の市の将来都市像である「子どもたちの笑顔あふれるまち弘前」の実現に向けて、将来の弘前市を牽引する子どもたちへの生活の質の向上となるような子育て施策、ここには特別な思いを入れて、取り組んでいきたいと思っています。また、経済の活性化となるような未来への投資に関するものも検討中です。やはり、子育てがこれからは大変重要な人口減少対策として、大きな要素になってくると思われるので、そこにあたたかさを取り込んでいくことが極めて重要と考えています。ただ、それについては当市の財源と相談してやっていかなくてはいけないので、私は一定程度のターゲットをしぼり、どういった形をとれば効果が上がるかをよく考えたうえで、そういった施策の強化を考えていきたいと思っています。