第48回企画展「文学紀行-青森県の名湯」開会中
令和6年4月1日(月)~令和7年3月21日(金)
幸田露伴、田山花袋、若山牧水、竹久夢二……、明治以降、名だたる文人墨客が青森県の温泉地を訪れ、その魅力を詩情豊かな文章に書き綴ってきました。滾々と湧き出る温泉、人里離れた閑静な宿、情緒あふれる街並み、得も言われぬ山水の美観・奇観……、温泉地ならではの風景が〈旅人のまなざし〉で情感豊かに描かれ、日ごろ見慣れた景色が新たな魅力をもって迫ってきます。また、青荷温泉の丹羽洋岳、大鰐温泉の増田手古奈のように温泉地に暮らした文人や、故郷から遠く離れた蔦温泉を終の棲家とした大町桂月のように、〈生活者のまなざし〉で温泉地を描いた詩文にもまた心惹かれるものがあります。
本展は、これらの文学作品、紀行文などを通して、本州最北端・青森県の温泉地の魅力にあらためて迫るものです。
スポット企画展「追悼・山田尚展」開会中
令和6年9月25日(水)~12月9日(月)
山田尚は、昭和10年(1935年)大鰐町に生まれ、県立弘前高等学校時代に詩を志した。「荒地」派の詩人たちの影響のもと、「四季」派的抒情を否定する戦後詩の土壌を詩業の出発点とした。昭和40年、第一詩集『北辺の樹』を刊行し、泉谷明と詩誌『亜土』を創刊。以後、靑森県詩壇をリードする詩人の一人となった。また、先達詩人らの研究・顕彰にも取り組み、『まるめろ論-高木恭造の青春』(昭和54年)刊行、『高木恭造詩文集』全3巻(昭和58年、平成2年)編纂、そして、高木恭造、一戸謙三、今官一の文学碑建立などにも尽力した。
本展は、令和6年1月に逝去した山田尚を追悼し、その詩業を中心に文学的業績を概観するものである。
次回スポット企画展「津軽の文学の祖・建部綾足展」開会予定
令和6年12月11日(水)~令和7年2月24日(月)
(令和6年12月29日~令和7年1月3日は休館)
陸羯南(安政4年~明治40年・弘前市)は、日本が近代化を大きく推し進めた明治の時代、苦難の前半生をたどりながらも、大日本帝国憲法発布のその日に新聞『日本』を創刊。高い理想を掲げ、その実現のために格闘し、〈独立不羈〉のジャーナリストとして、日本の言論界に大きな足跡を残しました。
令和5年、弘前市教育委員会から刊行された『マンガふるさとの偉人 陸羯南』は、マンガ家・仁山渓太郎さんの手によって、羯南が生きた激動の時代とその生涯が生き生きと描かれた1冊です。
第48回企画展「文学紀行-青森県の名湯」の図録を1冊1,000円で販売しております。
ぜひこの機会にお買い求めください。
「北の文脈文学講座」は、企画展に関連した内容を中心に、文学や展示資料への理解を深める催しとなっております。
「ラウンジのひととき」は、朗読やミニコンサートなど気軽に参加できる内容となっています。
事前申込制(先着20名)です。お申込は、お電話(0172-37-5505)または文学館窓口まで。
「文学忌」は弘前ゆかりの作家11人の各忌日に行い、忌日の前後1週間にはその作家の特別展示をロビーで開催いたします。
また、弘前ゆかりの作家を広く知っていただくため、忌日は無料開館いたします。
弘前の文学者の文学碑の紹介や略図をまとめた『弘前の文学碑マップ』を作成しました。観光や散策のお供にご利用ください。(現在品切れ中につき、文学館での無料配布を一時中断しています。)