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展示案内

第50回企画展「『壁の花』直木賞受賞70年 今官一-わが友 太宰治」

 

企画展示室企画展示室

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注目の展示資料

 

第一章 わが友 太宰治 

 

今官一原稿「青春の伝記 若き日の太宰治」第二部「乞食学生」の巻

昭和43年、今官一は『〈青春の伝記〉太宰治(上)おしゃれ童子の巻』を刊行。その続編として「乞食学生」の巻の原稿を書いていた。前者で太宰が「いやおうなしに外から与えられるもの」、後者で「積極的に外に求めたもの」を解明したいという官一の意図があった。しかし、「乞食学生」の巻の出版は実現しなかった。 〈青森県近代文学館蔵〉

 

今官一原稿「青春の伝記 若き日の太宰治」 今官一原稿「青春の伝記 若き日の太宰治」

 

 

 

今官一原稿「海の百合」

今官一の小説「海の百合」は、海を見下ろす別荘に住む戦争未亡人が、「半開きの、つぼみのままで」毎夜誰かを待つ話。若き「憂愁夫人(ふらう・ぞるげ)」の心理の動きが美しい旋律を奏でる。「海の百合」は昭和24年に脱稿し、31年、小説集『壁の花』に収録された。同年7月、官一は『壁の花』で第35回直木賞を受賞する。

 

今官一原稿「海の百合」1 今官一原稿「海の百合」2

 

 

 

太宰治書簡 久保隆一郎宛(昭和9年9月13日消印)

同人雑誌『青い花』の創刊(昭和9年12月)に向けて、太宰治の意気込みを伝える書簡。「ぜひとも文学史にのこる運動をします。(中略)地平 今官ともに大熱狂です」と、同人となる中村地平、今官一の名もあげてその高揚感を記す。 〈青森県近代文学館蔵〉

 

太宰治書簡 久保隆一郎宛

 

 

 

山岸外史書簡 今官一宛(昭和15年9月26日消印)

今官一の第一小説集『海鷗の章』(昭和15年)の寄贈に対する礼状。「北国に住む人の雪の情熱を嘆じ乍ら読みました。(中略)あなたを象徴の詩人だと思ひました」とその感想を記す。山岸外史は『青い花』『日本浪曼派』などで官一や太宰と親交を結んだ。

 

山岸外史書簡 今官一宛

 

 

 

太宰治についての構想メモ

今官一は太宰治を「生涯の友人」と記し、そこには「100年でも何も知らぬ/3秒でもすべてを知る 友もある」という印象的なフレーズが書かれている。官一はこのメモで、「謎」をキーワードとして、太宰の生涯と作品を解明しようとしている。

 

太宰治についての構想メモ

 

 

 

第二章 『壁の花』直木賞受賞70年

 

長門配乗記

今官一は戦艦長門に乗艦する際、手元に1冊だけ残っていた15㎝×21㎝大のノートを上下に分断し「長門配乗記」と名付けた。それを二つ折りにし、折り目に「チビた鉛筆」をはさみ、上着の胸ポケットに納めた。昭和19年7月3日の長門乗艦から11月25日の横須賀帰還まで、日々の見聞を「遺書」を書くような思いで書きとめたという。官一の『不沈〈戦艦長門〉』(昭和47年)は、「長門配乗記」をもとに書かれた1冊である。 〈青森県近代文学館蔵〉

 

長門配上記表紙 長門配上記

 

 

 

『壁の花』表紙原画

画:阿部龍応(合成) 〈青森県近代文学館蔵〉

 

『壁の花』表紙原画

 

 

 

今官一遺品 パイプ

今官一のパイプに関連して次のような文章がある。「今官一のトレードマークは、大きな頭にべレー帽をかぶり、ギョロリとした眼の温顔に-羞恥を隠すためであろうか-パイプをくゆらすポーズだった。強い津軽弁訛りに、外国語をちりばめる彼の語り口は、饒舌でHigh-brow(高踏的)な独特の文体にも現れている」。(佐賀郁朗『世も幻の花ならん 今官一と太宰治・私版曼荼羅』)。 〈青森県近代文学館蔵〉

 

今官一遺品パイプ

 

 

 

今官一書額「花まぼろしの世に在らバ世も幻の花ならん」

今官一の文学碑の碑文はこの書をもとにした。 〈個人蔵〉

 

今官一書額

 

・会期中、展示資料の入れ替えを行います。また、写真・複製による展示を行う場合があります。

 

 

展示の構成

 

〈桜桃忌〉命名

第一章 わが友 太宰治
 誕生
 出会い
 文壇デビュー
 誠実、花咲いては、愛情
 作家としての転機
 碧落の碑
 治さん。さやうなら。

第二章 『壁の花』直木賞受賞70年
 今官一代表作品
  『海鷗の章』
  『龍の章』
  『幻花行』
  『壁の花』
  『牛飼いの座』
  『巨いなる樹々の落葉』

寄稿「今官一文学の魅力-『壁の花』を中心に-」仁平政人(東北大学大学院文学研究科教授)

 今官一愛用の品
 原画
 今官一文学碑
 今官一色紙

 今官一アルバム
 今官一単行本一覧

 

 

常設展示

 

陸羯南、佐藤紅緑、葛西善蔵、福士幸次郎、一戸謙三、高木恭造、平田小六、太宰治、今官一の9名の文学者の著書、原稿、遺品などの資料を展示しています。

 

 

 

石坂洋次郎記念室

 

石坂洋次郎の誕生から晩年までの写真や年譜パネル、著書、原稿などを中心にした「石坂洋次郎のあゆみ」、映画化された作品の全リストと映画のポスター、スチール写真、原作の図書などで石坂文学の魅力を探った「石坂文学とシネマの世界」、家具や愛用の遺品などの実物資料により生活や人柄を紹介した「人と生活」の3つのコーナーを設けて展示し、石坂洋次郎の人と業績を詳しく紹介しています。

 

▶石坂洋次郎についてこのリンクは別ウィンドウで開きます

 

 

方言詩コーナー

 

一戸謙三、高木恭造、植木曜介の作品5編を、朗読と映像で鑑賞できます。

 

 

問い合わせ先

担当 郷土文学館

電話 0172-37-5505

弘前市立郷土文学館

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