大森勝山遺跡[おおもりかつやまいせき](弘前市大字大森)は、全国的にも希少な約3,000年前の縄文時代晩期[ばんき]の環状列石[かんじょうれっせき]を有する遺跡として、平成24年(2012)9月19日に国の史跡に指定されました。
平成24年(2012)10月14日、史跡指定を記念して、大森勝山遺跡の価値を広く知っていただくため、考古学の専門家をお招きして講演会を実施しました。
シンポジウム風景
当時配布したチラシです。
平成24年(2012)8月25日と26日に開催しました。1日目は史跡津軽氏城跡堀越城跡[しせきつがるししろあとほりこしじょうあと](弘前市大字堀越)と石川城跡[いしかわじょうあと](弘前市大字石川)を、2日目は如来瀬石切丁場跡[にょらいせいしきりちょうばあと](弘前市大字如来瀬)と史跡津軽氏城跡弘前城跡弘前城[ひろさきじょう](弘前市大字下白銀町)本丸石垣を訪れました。
また、前の週の8月18日と19日には、市内の小中学生を対象に、同じコースを巡りました。
歴史体感ツアー風景(堀越城跡)
平成23年(2011)、市教育委員会は住宅建築等に伴い、市内11遺跡15か所で発掘調査を行いました。
平成23年度発掘調査速報展では、平成24年(2012)3月17日から平成25年(2013)3月16日に、縄文時代・平安時代・中世の集落跡である油伝(1)遺跡[あぶらでんかっこいちいせき](弘前市大字蒔苗)、中世の城館跡である史跡津軽氏城跡堀越城跡(弘前市大字堀越)、近世の生産跡である如来瀬石切丁場跡(弘前市大字如来瀬)、近世の寺院跡である史跡津軽氏城跡弘前城跡長勝寺構[ちょうしょうじがまえ](弘前市大字西茂森)の4遺跡を写真や出土遺物で紹介しました。
当時配布したリーフレットです。
平成24年(2012)9月8日、史跡津軽氏城跡堀越城跡(弘前市大字堀越)の発掘調査成果をみなさんに公開するため、現地見学会を行いました。24年度は、本丸で発掘調査を実施しており、幅30mを超える門跡(本丸東門)などが確認されました。
また、歴史講座「為信の城、堀越城の歴史-南北朝から江戸時代まで-」と題して、日本近世史の専門家で史跡堀越城跡整備指導委員(当時)でもある福井敏隆氏に講演いただきました。
歴史講座風景
平成24年(2012)5月1日から6月29日まで、市教育委員会は史跡津軽氏城跡弘前城跡長勝寺構(弘前市大字西茂森)に所在する長勝寺の防災設備設置に伴い、発掘調査を行いました。
調査の結果、約4m四方の穴の痕跡から、二重の木枠(木室[もくしつ]、木槨[もっかく])が確認され、その様相からお墓であることが判明しました。また、和鋏[わばさみ]や鉄製の簪[かんざし]、剃刀[かみそり]などの副葬品と考えられる遺物が出土しました。
「明治2年弘前絵図」等から、埋葬者は松前藩(現在の北海道松前町)13代藩主松前徳広[まつまえのりひろ]であったと考えられます。
このことから、平成24年(2012)7月28・29日と8月1日から7日まで、発掘調査成果を公開するため、現地見学会を行いました。
発掘調査風景(北東から)
現地見学会風景