12月19日(火曜日)の南側工区北端では、上から9段目を構成する築石の積直しが始まっています。9月から本格化した南側工区の積直し作業は、12月27日(水曜日)を最後に冬季休工に入ります。来春の工事再開については、日程等が決まり次第、改めてお知らせします。
▽南側工区北端・上から9段目の石垣積直し状況(令和5年12月19日)
▽天守台南東・上から12石目の角石[番付:イロ角-12]の積直し状況(令和5年12月19日)
▽交換石の加工(令和5年12月19日)
天守台南東隅の上から15石目の角石(番付:イロ角-15)は破損していたため、新しい石に交換する必要がありました。岩木山麓で採取した石を、2週間ほどかけて元のイロ角-15と同じような形に加工し、11月9日(木曜日)に石垣の中へ据え付けました。今後は据え付けた石の上面を加工し、上にのる角石(番付:イロ角-14)との調整を取りながら積直しを進めます。
▽元のイロ角-15の破損状況
▽イロ角-15交換石の加工
▽イロ角-15交換石の加工
▽イロ角-15交換石の据付作業
▽イロ角15-交換石据付完了
11月3日(文化の日)、第3回「弘前城跡の史跡・文化財」見学修理体験会を開催しました。見学・体験メニューのうち、仮組した天守台石垣の見学・解説には244名、裏込石[うらごめいし]へのメッセージ記入には213名、現代工法による石割体験には220名、石垣修理現場の見学・解説には170名の参加がありました。
▽仮組した天守台石垣の見学・解説
▽石垣の発掘調査で出土した遺物の展示
▽裏込石[うらごめいし]へのメッセージ記入
▽裏込石メッセージ
▽現代工法による石割体験
▽石垣修理現場の見学・解説
9月より本格化した南側工区の石垣積直し作業は、10月下旬時点で下部3段分の積直しを終えたところです。
▽南側工区の石垣積直し作業(令和5年10月13日)
▽破損石の代わりに積直す交換石の加工(令和5年10月24日)
▽間詰石打込み完了状況(令和5年10月23日)
令和4年8月に開催した「第1回弘前城跡の史跡・文化財見学修理体験会」と、今年8月に開催した「第2回弘前城跡の史跡・文化財見学修理体験会」において、参加者の皆さんがメッセージを記した裏込石を、天守台下の石垣背面に敷き詰めました。
▽裏込石メッセージの敷き詰め(令和5年9月14日)
お盆休みを終え、岩木山麓で交換用の石材調達から作業を再開しました。解体した石垣のうち、3パーセント程度は破損が著しく、再利用できません。そのような破損石の代わりに、新しい石を同じ形に加工して積直しに使用します。弘前城本丸石垣の石は、築城時も岩木山麓で採取したとされますが、今回「令和の修理」でも、岩木山麓から同じ石質の石を調達しています。
▽岩木山麓の石(令和5年8月22日)
▽新補石材の粗割り作業(令和5年8月22日)
8月5日(土曜日)・6日(日曜日)の2日間、昨年度に引き続き、第2回「弘前城跡の史跡・文化財」見学修理体験会を開催しました。体験メニューのうち、石割体験には87名、間詰石[まづめいし]打込体験と現場説明には94名、裏込石[うらごめいし]へのメッセージ記入には284名の参加がありました。
▽石割体験
▽間詰石打込体験
▽裏込石へのメッセージ記入
▽裏込石メッセージ
7月中旬から下旬にかけて、北側工区の上から1段目(最上段)の積直しが概ね終了しました。お盆休み後の8月下旬より、南側工区の積直し作業が本格化する予定です。
▽北側工区最上段の積直し作業(令和5年7月11日撮影)
本丸の工事現場では、北側工区の上から2段目の石垣積直しが終了し、6月26日(月曜日)の週には、上から1段目の積直しに着手しています。
発掘調査で確認された石組の排水路も最上段まで復元を終え、再び地中に保存されます。
▽北側工区の上から2段目の石垣(令和5年6月27日撮影)
▽石組排水路の最上段(東から:令和5年6月27日撮影)
▽石組排水路の最上段から、下方をのぞく(西から:令和5年6月27日撮影)
本丸の工事現場では、北側工区の上から3段目の石垣背面に改良土を埋戻しました。6月5日(月曜日)の週より、上から2段目の石垣積直しに入る予定です。
また、四の丸の石材置き場の一角では、今後積直す天守台石垣の仮組を進めています。解体前の弘前城天守台石垣は、北東隅で約30センチメートル沈下していたため、積直しに当たっては、その分の高さ調整が必要です。石垣の沈下を修正し、天守台の上面をできるだけ水平な状態に積直すため、検討を進めています。
▽北側工区の上から3段目石垣の積直し状況(令和5年5月31日撮影)
▽天守台石垣の仮組作業(令和5年6月1日撮影)
史跡弘前城跡本丸石垣東面(南側)積直し工事は、弘前さくらまつり終了後の5月8日(月曜日)より作業を再開しました。弘前公園四の丸の石材置き場で石材の状態を調査したり、内濠の埋め立て地で裏込石の洗浄を行うなど、工事の本格再開に向けた準備作業を進めています。
▽裏込石洗浄作業(令和5年5月10日撮影)
令和5年1月より冬季休工していた弘前城跡本丸東面石垣の積直し工事は、3月27日(月曜日)より工事用仮設足場の設置や石材運搬・石材への番号記入等の作業を再開しました。4月3日(月曜日)以降は、北側工区の上から3段目の石垣積直し作業に入っています。
また、石垣積直し工事の再開に伴い、本丸および二の丸の工事見学用展望デッキを4月1日(土曜日)から、本丸の公開施設「石垣普請番屋(いしがきふしんばんや)」を4月3日(月曜日)から公開しています。
※弘前さくらまつり期間中(準まつり期間も含む)は、本丸および内濠での石積作業を休工とします。
▽四の丸石材置き場での番号記入作業(令和5年3月31日撮影)
▽二の丸展望デッキから石垣積直し工事現場を望む(令和5年4月10日撮影)
【問い合わせ】都市整備部公園緑地課 弘前城整備活用推進室(TEL:0172-33-8739)