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街なかカラス対策

カラス個体数調査

 弘前市内の街なかをねぐらとするカラス個体数を、日本野鳥の会弘前支部の協力を得て調査しています。毎年秋~冬にかけてが最も多くなる時期となり、令和5年度の調査では、2,252羽の個体が確認されました。

 これまで、農村部における猟銃による狩猟や市街地に設置した、箱わなによる捕獲などの対策を継続しており、平成27年時点で5,000羽以上確認されたのに比べると、近年は3,000羽前後で推移しております。しかし、依然としてカラスの被害は多く、今後の対策が課題となっています。

 

 ※参考 市内街なかをねぐらとするカラス個体数の推移(いずれも10月~11月)

      平成27年 5,853羽

      平成28年 4,640羽

      平成29年 3,371羽

      平成30年 3,831羽

      令和元年  3,595羽

      令和2年  3,728羽

      令和3年  3,864羽

      令和4年  3,197羽

      令和5年  2,252羽

 

カラスが増えた要因は豊富なエサ

 カラスの個体数が増えている原因としては、人間が生活する環境のなかから、比較的容易にエサをとることが出来るようになったことにより、エサをとる技術が未熟な幼鳥や、体力の衰えた老鳥が自然に死亡していく数が減少している、ということが考えられます。

 また、カラスはエサを貯蔵する(隠す)ことがあります。この貯蔵し、その場所を覚えておき、餌のないときに取り出して食べる、貯食という習性から頭がよくなったともいわれています。

 このため、カラスの個体数を自然な数にしていくためには、本来自然界にはないエサを人間の生活環境から出さない取り組みを、継続して行っていく必要があります。

 

農作物や庭木の果実の収穫徹底をお願いします

 カラスは、自然界に食べ物が少なくなる冬季に多く餓死するといわれています。しかし、未収穫のまま農作物等を放置することが、カラスに対しての無自覚な餌付けとなり、カラスの個体数を減らすことができなくなります。

 そこで、カラスの個体数や被害を減少させるため、規格外の農作物は畑に放置しない、木に残っている果実等は可能な限り残さず処理する、といった取組みについて、市民の皆様のご協力をお願いします。

 

生ごみの出し方について

 家庭から出る生ごみはカラスの格好のエサとなるため、市内各所で生ごみがカラスに荒らされる被害が見られます。

 カラスによる生ごみ荒らしを防ぐことは、カラスのエサ断ちにつながるとともにごみ集積所の美化につながります。

 工夫してカラスによる生ごみ荒らし被害を減らしましょう。

ごみの出し方について詳しくはこちら

 

エサを与えないでください

 自宅や公園などでハトや野良猫などにエサを与えると、このエサをカラスも食べることになり、食糧事情の好転で個体数の増加につながったり、人を警戒しなくなる原因となります。

 また、人を警戒しなくなると、人が持っている食べ物を狙って近づいてくる、あるいは食べ物を奪う(襲う)ということもでてきます。

 楽しみや手なずけるために野生動物にエサを与えることが、結果的に生物間のバランスを崩すことにもつながってしまいますので、エサを与えないようにしてください。

 

ペットのエサにもご注意ください

 ペットを屋外で飼っている場合、そのペットの食べ残しをカラスが食べるというケースもありますので、ペットの食事が終わったら、食べ残しは速やかに片付けましょう。

 

箱わなによる捕獲

 市ではこれまでにごみ集積場などに使用する防鳥ネットを配布したり、ふん害などの被害を減少させるため市民や企業と協働で光や音を用いたカラスの追い払いやテグスの設置を行う等、様々な対策を試み、継続してきましたが、世論調査で新たなカラス対策が求められたことを受け、最終的な手段として、個体数調整を目的とした箱わなによるカラスの捕獲を平成24年度より実施しております。 

 

 市内6か所に設置した箱わなにより、毎年300~400羽程度の捕獲をしていますが、令和5年度は348羽となりました。

 

 

 このほか農村部では、カラスによるりんごの食害を防ぐため、猟友会などによる駆除を実施しています。

 

追い払いや糞害対策の資材を提供します

カラス追い払い用のLEDフラッシュライトをお貸しします

 町会や事業所等で自主的に電線などのカラスを追い払いする際には、LEDライトを貸し出します。

※令和2年度より、これまでの貸出ライト(明るさ200ルーメン)より効果の高いライト

(1,000ルーメン)へと変更しておりますので、ご活用ください。

 

対象 :市内町会・事業所等を所有する人等

条件 :カラス追い払いに関する情報提供(回数、使用場所、効果等)をすること。

貸出数 :20個(先着順)

貸出期間:年度内(3月31日まで)

その他 :乾電池(単3電池×4本)は各自でご用意ください。

 

 

 

カラス対策用のテグスを提供します

 テグスは建物や樹木に正しく設置すると、カラスの飛来を防ぐことが出来ます。カラス被害でお困りの方は是非ご検討ください。

 

対象  :市内に住居・事務所・農地等を所有する人等

条件  :提供後おおむね30日以内に設置すること。

設置前・設置後の写真および設置効果についての情報を提供すること。

その他 :設置方法等について不明な点はご説明いたします。

 

カラスの糞の清掃用具を提供します

 

 清掃用具(デッキブラシ)を無償提供します。カラスのふん害でお困りのかたはご活用ください。

 

対象:市内に住居・事業所等を所有する人等

条件:カラスのふん害に関する情報提供(清掃場所、回数等)をすること。

 

 

 

カラスの巣作り・威嚇対策

 ふだん、カラスは人を威嚇するようなことはありませんが、子育て期間には、威嚇したり、場合によっては襲ってくるときがあります。

 

 カラスは春に巣をつくり、初夏にかけて産卵・子育てを行います。巣は厚い皿型で、大きさはまちまちですが、おおむね直径50~80センチメートル、厚さは数十センチメートルほどの大きさです。

 

 ひなが卵からふ化し、巣立つまでの期間、親ガラスはひなや巣を守るため、周囲に近づくものを威嚇し、それでも近づくものに対しては足で蹴るなどして襲う場合があります。

 このため、カラスに威嚇されたり、襲われた場合、近くに巣があったり、ひなが巣から落ちていることが考えられます。

 ひなの巣立ちが終わると、親ガラスが巣に近寄ることはなくなります。

 

 このような威嚇や攻撃を未然に防ぐためには、卵を生む以前に巣づくりをさせないための取り組みが必要です。

 

予防するためには

 個人の住宅の場合でも、庭木に巣をつくることがあります。

 庭木の場合、幹から出る枝の付け根から枝の中ほどに載せるようにつくります。また、カラスにとって、小枝が出て、葉が茂ることで巣が隠れるような場所は、絶好の巣づくりの場となります。

 

 

 

 このため、なるべくカラスが巣づくりをしないようなせん定を行う、巣がかけられていないかチェックする、発見した時は速やかに撤去するといったことが、のちの被害の予防につながります。

 

 巣づくりをしづらいせん定方法として、二股や三股に分かれている枝をせん定するなど、巣をかけづらいかたちにする、あるいは小枝を刈り込むなどして見通しをよくし、巣が隠れないようにするといったことにも気を配りましょう。

 

 せん定のほかに、庭木にカラスが留まりづらくなるよう、テグスを張るという方法もあります。

 

 

 また、以前青森県立弘前実業高等学校の農業クラブが梱包用PEテープによるカラス対策を行っていたという事例があります。

問い合わせ先

担当 環境課 環境保全係

電話 0172-36-0677

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