地震、風水害をはじめとする災害は、いつ発生するのかわかりません。水道施設等ライフラインに被害がでた場合、市民生活へ大きな影響を与えることになります。このような状況における最優先課題の一つに、『飲料水の確保』が挙げられます。
上下水道部では、弘前市経営計画、弘前市水道事業基本計画(水道ビジョン)において、施策や目標として、『災害に強い水道施設の構築』を掲げ、災害時でも確実に飲料水をお届けできるよう、さまざまな対策に取り組んでいます。
市民の皆様も、日頃から災害に対する意識を持ち、ご家庭での備えを心掛けましょう。
1.災害に強い水道施設づくり
2.災害に備えての体制づくり
1.飲料水を準備(1人1日3ℓ×3日=9ℓ)
2.ポリタンク等容器の準備
3.グラッときてもあわてない
4.風呂の残り湯も有効に
上下水道部では、ハード面(施設づくり)、ソフト面(体制づくり)の両面から災害対策に取り組んでいます。特にハード面に関しては、多額の費用を要することから、適切な財政計画、整備計画に基づき、優先順位を定めたうえで施設整備を進めています。
浄水場・配水池は、もっとも重要な基幹施設です。施設の多くは、昭和30~40年代にかけて建設したもので、現行の耐震基準に合致していないものもあるため、耐震診断を行い、その結果に基づいた補強、改築、更新を進めています。
地震は、大きな力で地盤を変形させるので、水道管は被害を受けやすい施設といえます。地震に弱い石綿セメント管は、平成7年度から平成23年度にかけて、耐震型ダクタイル鋳鉄管に更新しました。
現在は、鋳鉄管(CIP)等の老朽管や主要管の更新による耐震化を進めています。
上下水道部では、災害時に迅速で的確に対応するため、上下水道事業業務継続計画を策定し、職員一人ひとりの役割分担を決め、訓練を実施しています。
大規模な断水が発生した場合は、臨時の給水所を設け、応急給水を実施します。給水所は、広報車、テレビ・ラジオ等でお知らせしますが、聞き逃した方は、上下水道部へお問い合わせください。
上記の応急給水・応急復旧に備えて、上下水道部では、各種資機材を準備しています。
主な資機材 |
規格 |
数量 |
給水タンク車 |
2,000ℓ |
1台 |
2,900ℓ |
1台 |
|
給水タンク(車載用、組立式) |
1,000ℓ |
15基 |
給水袋 |
5ℓ,6ℓ |
2,000枚 |
携行缶 |
10ℓ,20ℓ |
120個 |
県内の水道事業体、公益社団法人日本水道協会のほか、関係団体と災害時相互応援協定を締結しています。万一、弘前市だけでは対応できない場合でも、給水活動、復旧作業や資機材の提供等について、他事業体、関係団体からの応援を受けることができます。
災害の発生直後は、道路の破損状況、交通事情等により、応急給水活動に時間を要することが予想されます。飲料水は、市販のペットボトル水などをあらかじめ準備し、 直射日光を避けた冷暗所に保存して下さい。
大規模な断水が発生した場合、各給水所で給水することになります。日頃から、飲料水を入れる容器を準備しておきましょう。
地震発生後、避難する際は、火の元の確認と同時に蛇口も閉まっているか確認してください。もし蛇口が開いていると、水道が復旧したとき、蛇口から水が出っ放しになります。
風呂の残り湯は、流さずに溜めておきましょう。消火用水のほか、トイレの流し水や洗濯等の生活用水としても利用できます。