展示室は、第1展示室(①)、第2展示室(②)、特別展示室(③)、第3展示室(④~⑤)で構成されています。
展示内容は、一部の常設展示資料を除いて展示替えごとに大きく異なります。ここでは、ご来館される際の参考として、平成30年4月から7月に開催した開館記念展示の様子を紹介します。
歴史館のシンボル「津軽信政着用具足」(複製)が皆さんを出迎えます。金工・漆工・染織の総合芸術ともいえる具足を四方から観察できます。また、岩木山と津軽家の関係や、津軽家が治めた領土を視覚的に捉えて、歴史館の立地を意識していただきます。
弘前藩の歴史年表や津軽家の家系図、弘前城下の絵図により弘前藩政全体を感じつつ、初代藩主津軽為信から4代藩主信政に至る歴史をたどります。種里(たねさと)城・大浦城・堀越城・弘前城といった津軽氏の居城の変遷を踏まえ、岩木山を中心とした地域を地形模型で確認できます。
信政の時代には多くの技術者が招かれてさまざまな産業が興り、文化が根付きました。その時代から始まった津軽塗に関わる資料や、弘前藩お抱え絵師が描いた屏風(びょうぶ)を展示しています。
刀剣や金屏風が美しく見え、落ち着いた空間でじっくり鑑賞できるよう、展示室壁面を紺色としています。
信政が弘前城中で使用した衝立(ついたて)、信政の死後、遺言によって 高岡の地に葬られるまでを描いた葬送図絵巻、高照神社の整備に関わる品々を展示しています。長さ10mを超える葬送図絵巻や、津軽領や弘前城を描いた大型の絵図、藩主たちが高照神社に奉納した大絵馬は、3台のタッチパネルによってその全貌を見ることができます。
明治10年に為信が高照神社に合祀(ごうし)された際、津軽家や旧藩士たちが宝物を奉納しました。これにより、 数多くの武具刀剣類を有する特徴的な宝物群が形成されました。武士の魂とも称される日本刀の奥深い精神性に触れ、鍛錬(たんれん)によって生み出される芸術性を楽しむことができます。