スティーブ・ジョブズが愛した巴水・深水の作品も
江戸時代に確立された浮世絵版画の伝統的な技法を用い、高い芸術性を意識した、明治以降の画家による新しい木版画の取組みが「新版画」の始まりとされています。これを牽引し、世に広めたのが版元・渡邊版画店(現在の渡邊木版美術画舗)の渡邊庄三郎(1885-1962)です。庄三郎は、鏑木清方門下生を中心とした新進気鋭の画家たちを絵師に起用し、絵師、彫師、摺師の協業のもと、それまでにない複雑かつ華麗な彩色に手摺りならではの技法を駆使し、木版画による新たな芸術を世に問いました。本展では、伊東深水らによる美人画、川瀬巴水、笠松紫浪らによる風景画、山村耕花、名取春仙らによる役者絵、小原祥邨、高橋弘明(松亭)による花鳥画などの作品に加え、新版画誕生のきっかけとなった外国人作家の作品をご紹介します。「新版画」の精神を今もなお受け継ぐ渡邊木版美術画舗の全面的なご協力のもと、残存数が少ない貴重な初摺の渡邊版をとおして、色あせない新版画の魅力を伝えるとともに、渡邊庄三郎の挑戦の軌跡を示します。
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会期:10月7日(土)~11月26日(日)
休館日:なし
開催時間:午前9時30分~午後4時30分
観覧料:
区分 | 個人 | 団体 |
一般 |
800円 | 600円 |
高校・大学生 | 400円 | 300円 |
小・中学生 | 200円 | 100円 |
川瀬巴水《日本風景集 東日本篇 弘前最勝院》昭和11年(1936)
川瀬巴水《弘前城の春》昭和13年(1938)
※県内初公開!
チャールズ・W・バートレット《ホノルル波乗競争》大正8年(1919)
▽併設 常設展「ひろさきの歴史と文化 ~原始から近現代へ~」
※一部縮小して展示しております。
くわしくは『常設展のリニューアル』のページをご確認ください。
渡邊木版美術画舗ご協力のもと行う現役の摺師による新版画制作における「摺り」の実演会です。「本職の技」を目の前でご覧ください。
日時:令和5年10月15日(日)午前11時~12時30分
場所:弘前市立博物館ホール
申込:不要
参加料:無料(ただし、別途観覧料がかかります。)
「なんでも鑑定団」鑑定士でおなじみの渡邊木版美術画舗三代目店主・渡邊章一郎氏による、版画店ならではのエピソードを交えた解説をお聞きしながら展覧会を鑑賞します。
日時:令和5年10月15日(日)午後2時~3時
場所:弘前市立博物館展示室
申込:不要
参加料:無料(ただし、別途観覧料がかかります。)
担当 博物館
電話 0172-35-0700